ナイフが55本 ページ11
ある程度の距離を開けながら皆の後ろを付いて歩いていると
赤羽がこちらに振り向いた
「黒華、なんでそんなに離れて歩いてんの？」
私は自然に端末をしまうと
きょとんとした顔をして笑った
「え〜？私が一番後ろに歩てたら悪いのかな〜？？？
正直こーゆー列とか集団だと
一番後ろにいる方がなんか慣れてると言うか...安心するんだよね〜
ほら、苗字が［和芽］だからさ、一番後ろが多くってさ♪
ついつい後ろ歩くんだよね〜。習慣のようなやつだよ」
「ふーん...」
ヤツはそう言うと私の手首を掴んで前の方に連れてきた
「いやいや！？後ろ歩きたいって遠回しに言ったのに何で先頭の方に送った！？！？」
「え〜？アンタが俺の後ろにいたらなんか背中から刺されそうで危ないと思ったんでね〜」
赤羽は馬鹿にしたようにナイフを振るふりをした
「そうかそうか！！そこまで刺してほしかったのか〜♪
そんな事言わなくても正面から刺しに行ってやるよ！！！」
私は手刀を作ってシュッシュッと素振りをした
「ちょちょちょっと！？黒華ちゃんストップストーップ！！」
「止めてくれるな！！カエデちゃん。
って、ちょ、腕掴まないで！？止めて！！振り払いたくない！」
カエデちゃんに腕を掴まれて振り払えずに固まっていた私を
馬鹿にしたようにアイツは笑った
嗚呼、もう。あの小綺麗な顔面に一発殴りたい
その後、私が前の方に移動した以外には
特に何事もなく景色を見ながら歩いていた
もうすぐ祇園か〜
そう思った時、祇園の手前にある店が目に入った
あ...お土産買わないと
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした！
ラッキーキャラクター
倉橋陽菜乃
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作者名：夜章 | 作成日時：2019年3月17日 13時
