雑渡さん家のお嫁さん

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お久しぶりです。様々な事情があり、なかなか更新ができませんでした…
やっと落ち着き、更新する余裕も出てきました。楽しんでいただければ嬉しいです。
どうぞこれからもよろしくお願いいたします！





「ごめんなさいね、雑渡様にはお話しておくわ。」
「いえっ、いいんです！！」
「お、おしかけてしまってごめんなさい！！」
「わあ、Aさまとはなしちゃったあ…」
「こら、はつねもそんなこといってないであやまってよ！！」

ごめんなさい！と一斉に頭を下げた子どもたちがとても可愛らしい。

「ふふ、いいのよ、それよりもみんなの顔が見たいわ。」

私の言葉に、ぱっと顔をあげた子どもたちの瞳はきらきらと輝いていた。

「ねえAさま、おひめさまだったってほんとう？」
「ほんとよ、でも今はちがうの。」
「おい！」

置いてけぼりになっていた左助くんが、流石にしびれを切らしたのか、声を上げた。

「みんな、Aさまのめいわくになるだろ。」
「ええー、せっかく左助もあそびにさそおうとしてたのにっ！」
「あっ、そうだ、Aさまもあそびにいこうよ！」
「そうねえ…左助くん、どうする？」
「え、あ、わたしはどっちでも…」
「えー、いこうよー」
「…しょうがないな」
「やったあ！」
「ねえねえAさま、とってもきれいなおはなばたけがあるのよ！」
「つれていってあげる！」
「まあうれしい」
「…みんなAさまとあそびたかったんだろ。」
「ふん、わるい？」

家の戸をしめてから、みんなに手を取られ、お花畑へあるき出す。

家々を抜けて、少し歩いた先に、お花畑は広がっていた。

「わあ、きれいなところね。」
「でしょでしょ！」

白詰草が咲き乱れるお花畑についた瞬間、男の子四人は駆け出していってしまった。

左助くんも最初は渋ったとはいえ、友達と遊ぶのは楽しいのだろう。

「もう、これだからおとこのこは！おちつきというものをしらないのかしら！！」
「さえちゃん、おちついてー」

九歳の割にしっかりしているさえちゃんに、おっとりしているはつねちゃん。

ここへ来る途中、色んな話をしてくれた。

「Aさま、いっしょにかんむり、つくりましょ！」
「ええ、もちろん。」
「わたしも〜」

三人でいそいそと花を摘み、冠を編み始めた。

「む、できない。」
「はつねってば、やりかたがちがうわよ」
「…そういうさえちゃんこそきれいにできてない」
「…むずかしいの！」

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