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目が覚めたら知らない天井って普通に怖い ページ17

『総悟、聞いてくれ。おれ、恋愛感情ってのがよくわからねェんだ。』
「…え?」

どう説明すればいいかはわからないが、伝わるように話をする。
そんなおれの言葉を総悟は真剣に聞いていた。

『…だから、お前の気持ちには応えられねェ。』
「じゃ、じゃあ旦那がいいとか野郎同士は気持ち悪いとか、そんなことでは無いって認識していいんですかィ…?」
『なんで銀を気にしてんのかは知らねェけど、別に相手が好きなら性別なんざ関係はねェ、と思う。』

九兵衛だってお妙のことが好きらしいしな。
大きくため息をつきながらその場にしゃがみこむ総悟。

「なんでィ…俺ァてっきり…」
『…悪ィな。おれよりいい人くらいすぐ見つかんだろ、お前なら。』

おれもしゃがんで総悟に目線を合わせ、ぐしゃぐしゃとその頭を撫でた。

「…じゃあ俺にもまだチャンスはあるってことですよね、迦葉さん。」
『チャンス…?うわ、』

撫でていた手を引かれ、バランスを崩して総悟の方へ倒れ込む。
そのまま抱きしめられた。どこかはやい鼓動が伝わる。

「好きですぜ、迦葉さん。旦那にも、チャイナにも取られたくねェ。いつかあんたが俺だけを見てくれるようになるまで頑張りまさァ。」
『…不整脈かよォ。』
「俺はいま真剣に…迦葉さん?」

ああ、せっかく隠れていたのに。
肩を掴まれ、互いの顔が夕日に照らされた。

『…なんだよ。こっち見んな。』

顔が熱い。総悟の顔を見れない。
好き、なんて言われてもどうすればいいかわからないのに。
何故か思考が上手く纏まらない。おれは断ったはず、なのに。どうして総悟は諦めてくれないんだろうか。

「…なんでィ、やっぱりチャンスはあるんじゃないですかィ。」

そう言っておれの顔を両手で挟む。そのまま近付いてきて、触れるだけの口付けをした。

『おま…何やって…』
「楽しみにしていてくだせェ。俺なしじゃ生きられねェ人にしてやりまさァ。だから今日のところはこれで。旦那が本気出すと面倒なんで、この事は俺達だけの秘密に。」

嬉しそうに笑って、どこかへ去ってしまった。

『…総悟が、おれを…好き…?』

初めて口付けされた日のことを思い出す。まさか、あの時もう既に…?

しばらくその場から動けずにいた。



その日以降、やたらと総悟からのスキンシップが多くなった気がする。他の人がいる場では普段通りだが、2人きりになるとよく甘えてくるようになった。…少し調子が狂う。

死亡フラグに気をつけろ→←目が覚めたら知らない天井って普通に怖い



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作者名:逆叉 | 作成日時:2024年3月28日 22時

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