閑話。 ページ15
ソファで昼寝をしていると、何かが上に乗ってきて目が覚めた。視界に映るオレンジ色の髪。
『…重い。退いて、神楽…』
「嫌アル…私も迦葉と昼寝したいアル…」
トト○じゃねェんだぞ、と思ったが、眠たくて動く気にもならない。そのまま目を閉じた。
「神楽ちゃん、また銀さんのチョコ…何してるの。」
『ぐぅ…』 「むにゃ…もう食べられないアル…」
ソファで寝転がる迦葉の上に寝転がる神楽。2人仲良く夢の中、らしい。
「(…羨ましい。)」
机を少し動かして、迦葉の腕を枕にもたれ掛かる。
今日は天気もいい。だんだんうとうとしてきて、新八も眠りについた。
「オイ、銀さんが帰ったぞ。なんだ、出迎えもなしか?薄情な奴…ら…」
ソファで迦葉にくっついて眠る2人。銀時のいない間に甘えてやろう、という魂胆らしい。
引き剥がそうと思ったが、3人揃って気持ちよく眠っているのでたまには許してやるか、と反対側のソファでジャンプを開いた。
『うん…あ?重てェ…なに…』
どうにか頭を動かす。おれの上で眠っている神楽と、おれの腕を枕に眠っている新八。いつの間にか銀がソファでジャンプを読んでいた。
「銀さんというものがありながらお前って奴は…」
『…銀、助けて…動けねェ…』
「しばらくそうしてろ。…俺の迦葉を枕代わりにするなんていい度胸じゃねェか。」
『お前に似たんじゃねェの…』
銀がじっとおれを見つめる。変なこと言ったか?
「お前最近俺のってところ否定しなくなってきたよな。何、ようやく銀さんのものになる気になった?」
そういえば。否定するのも面倒になってきて、段々気にしなくなっていた。
『まァ…お前の女じゃねェぞ、ってだけで銀のものではあるしな…』
「ふーん…」
どこか不満げ。
というかまじで動けない。まずはどうにか新八を、ともぞもぞしていると、不意に顔に影が差した。
銀がおれの顔を掴んで覗き込む。
『なんだよ…』
「そういう意味でも俺のものにしてやるから覚悟しとけよな。迦葉の銀さんも頑張るから。」
『あ…?』
むにむにとおれの唇で遊ぶ。
別に銀はおれのものではない、と否定しようとしたのに、何故か言葉がでてこない。
…銀は、おれのものじゃないんだろうか。
少し寂しく感じた。
「…迦葉?」
『…なんもねェよ。ばーか。』
優しく笑う銀がおれを撫でる。
おれ、なんか、変だ。
目が覚めたら知らない天井って普通に怖い→←夜の蜘蛛は縁起が悪い
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作者名:逆叉 | 作成日時:2024年3月28日 22時