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夜の蜘蛛は縁起が悪い ページ14

とはいえ月詠に遊女の仕事ができるはずもなく。というかおれも知らん。

銀に促され、そばに座る。2人のお猪口に酒を注がされた。は?

「いろいろあったが、今日は余計なことを全部忘れて飲め。それが、今日のお前の仕事だ。」

しばらく酒を見つめ、口をつけた。
それを確認して、おれも飲む。美味ェ。
とぽとぽと自分で注いでは飲み干した。

「あ、馬鹿お前…飲みすぎ…」
『…あは。』

それ以降の記憶はない。



銀時side

目の前に酔っぱらいが2人。
月詠の為にと飲ませた酒だったが、どうやら弱いらしい。暴れ始めた。
酒が足りねェと瓶で殴られる。

「オイ起きろォ。早々と潰れてんじゃないよォ。」

誰だこいつは。

「迦葉…た、助けてくれ…」

黙々と酒に手を伸ばす迦葉に助けを求める。

『んぁ…?…あは、月詠、顔真っ赤ァ。』

だめだこいつも役に立たねェッ!

「飲んでるかァ迦葉!ほらもっと飲め!朝まで飲むぞォ!」
「やめてくんない!もう飲みすぎてるからァ!」

口に酒瓶を突っ込もうとするのを止める。だれかこいつを止めてくれ。

『酒ェ?さけ、もっとほしい…』

そう言って月詠に手を伸ばす。手を伸ばす?

「待てお前何やって…」
『んむ…』

そのまま月詠にキスをした。空気が凍りつく。

「ん…は…」

まずい、まずい、まずい!咄嗟に迦葉を引き剥がし抱きしめる。

「まじで何やってんの!?銀さんか!?銀さんがお前にちゅーしまくってたからか!?」

俺以外の奴とのキスを目の前で見てしまって酷く焦る。月詠は顔を赤くして固まっていた。

『…どこ見てんの、ぎんとき。』

俺の顔を掴み、自らキスをしてきた。
ぬる、と熱い舌が入ってくる。酒の味。拙いながらも必死に俺に喰いついていた。
そのまま押し倒され、迦葉が馬乗りになる。
潤んだ目で俺を見下ろしている。…理性が飛びそうだ。

「…は、迦葉…」
『…あれ、なんか…かたい…』

俺自身に手を伸ばそうとする迦葉。このまま…

「す、ストーップ!!だめです銀さん!耐えて耐えて!」
「迦葉!水アルヨ!」

外で見ていた奴らがなだれ込んできた。
迦葉を引き剥がして水を飲ませる神楽。

「あ、危なかった…助かったぜ新八…神楽…」

ゆらり、も月詠が動き出す。

「…迦葉にキスされた。今夜は宴だ!貴様らも飲め!逃がさんぞ!」

再び酒瓶を持って追いかけてくる。
逃げ惑う俺達。

いつの間にか、部屋の隅で丸まって眠る迦葉の姿があった。

閑話。→←夜の蜘蛛は縁起が悪い



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作者名:逆叉 | 作成日時:2024年3月28日 22時

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