子供の成長なんて一瞬 ページ1
ご都合主人公くん幼児化回
基本銀時side
「銀さん、迦葉さん、朝ですよ!起きてくだ…はァァ!?」
「んだよぱっつぁん…うるせェ…な…」
新八の叫び声で目を覚ます。…視界の隅にやたらと見覚えのある子供が見えた。
どうにか本人の服を折って着せる。
癖ではねた白い髪、左右で色の違う瞳。…間違いない、迦葉本人だ。
「迦葉さん…ですよね?どうしてこんなに小さく…」
「どうでもいいアル!ごっさ可愛いネ!ほら、神楽お姉ちゃんアルヨ〜!」
2人が迦葉の顔を覗き込むが、先程から何も喋らない。
「オイ迦葉、いったいなにがあったんだ?」
『…?銀…?』
様子がおかしい。
「待てお前まさか…」
『銀、なんでそんなに大きいの…』
…中身まで子供に戻ったらしい。とりあえず某APTXではなさそうだ。
「迦葉さん…くんのほうがいいのかな?僕、新八。よろしくね。」
「神楽アル!神楽お姉ちゃんと呼ぶヨロシ!」
迦葉を囲んで楽しそうに話しかけている。
原因はなんだろうか。どうすれば戻るだろうか。
考え込んでいると、迦葉がこちらに寄ってきた。
「なに、どうしたの。」
『…銀、あの、た、助けて…』
どこか困ったような顔をして、小さな手で必死に俺の服を握る。
…可愛い。
「オイお前ら。俺の迦葉をいじめるんじゃないよ全く…」
頭を撫でると頬を赤く染めた。少しずつ表情が増えてきだした頃らしい。
「銀ちゃんだけずるいアル!」
「そうですよ!僕達にも懐いてほしいです!」
「うるせェ!こんな奴ら置いて散歩でも行くか?迦葉。」
抱き上げるとうわ、と声を漏らして俺にしがみついてきた。
「高いだろ。喜べ、お前の銀さんは高身長のイケメンに育つぞ。」
「ちょっと…まずは天パ治してから言ってください…」
「んだとこの眼鏡!…ん?」
俺の頬を両手で掴み、覗き込んでくる。
「お前もイケメンだと思うよな?」
『…きれい。あは、おれ、銀の目、すき。』
ゆるゆると笑っている。心臓が止まった気がした。
「…ちょ、ちょっと待てお前…いきなりは心臓に悪すぎる…」
ゆっくり迦葉を下ろして地に伏せた。
「…迦葉、この頃からタラシだったアルか。」
「銀さん…」
『銀、どうしたの、痛い?おれ、そばにいるよ。』
あの頃のように手を握ってくる。
「…やべー、持って帰りたい。あ、もう家だったここ。」
「迦葉くん、あっちで遊ぼうね。」
「あれは危険アル!」
「てめェらッ!」
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作者名:逆叉 | 作成日時:2024年3月28日 22時