親子ってのは嫌なとこばかり似るもんだ ページ45
「何とか間に合いましたね…」
あの後やっぱり平賀の様子が気になって、川岸に戻ってきた。
今日は祭り当日。日は少し沈み出した頃。
銀は漂ってくる甘い匂いで使い物にならないし、神楽は三郎と…だいぶ泥沼なままごとをして遊んでいる。結局おれと新八が手伝って、ようやく完成しつつあった。絡繰りってすげェ。
…糖分が欲しい。
「ケッ。元々テメェらがこなきゃこんな手間はかからなかったんだよォ！」
「俺たちはババァに言われて仕方なく…ん？」
平賀から袋を投げられる。中からは金属の擦れる音。金だ。
「最後のメンテナンスがあるんだよ。邪魔だから祭りでもどこへでも行ってこいや。」
嬉しそうに銀の手を引いて走り出す神楽に続いて、おれたちも祭り会場へと向かった。…三郎もついてきた。
通りをみんな思い思いに歩く。おれを連れ回した銀も、平賀と少し飲むから、と行ってしまった。
りんご飴やら綿菓子やら、糖分も堪能したし平賀の出し物は空に上がると聞いていたので、少し離れた高台に腰掛けて夜空を眺める。
しばらくぼーっとしていると、後ろから足音が聞こえた。
銀か…？振り向いて、少し思考が停止した。
「…よォ。久しぶりだなァ、迦葉。」
『しん…すけ…』
高杉晋助。まさかこんなところで会えるとは。…あの日貫かれた目には包帯が巻かれている。
本物だろうか、なんて考えて、駆け寄って顔に触れる。
「なんだァ、んな顔して。」
頭を撫でられる。この不器用な撫で方。間違いない。本当に生きていた。
『…はは、本物だ…！…あ？お前、身長…』
あの頃より少し高い気がする。おれと同じくらいだったのに。信じてたのに…！
腹いせにぐしゃぐしゃと両手で晋助の頭を撫で回す。
「オイオイ、再会して最初の言葉がそれか？相変わらずだなァ、お前は。」
しばらくおれに撫で回された晋助は、どこか嬉しそうに笑っていた。
「ヅラから聞いてずっと会いたかったんだ。生きていると信じちゃァいたが、まさか銀時のところにいたとはなァ。」
『仕事先で偶然な。おれも会いたかったよ、晋助。…どこでなにやってたんだよ。』
「何も知らねェのか。…いや、まァいい。それより迦葉、抱きしめさせてくれ。」
濁された。まァ元気でやってんならいいか、と笑って両手を広げる。
そのまましばらく晋助に抱きしめられる。
『銀も晋助も甘えん坊かよ。おれのほうが兄貴じゃん。…ｸﾞｪ。』
無言で抱きしめる腕に力が込められた。なんで。
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sakamata(プロフ) - ぴびびさん» 令和のこの時代に銀魂再燃してしまってﾒｿﾒｿ筆を取った次第なんですけどまだ仲間がいて嬉しいですありがとうございます！！ (4月10日 8時) (
レス) id: 17e0808b09 (このIDを非表示/違反報告)
ぴびび - ふおぉぉぉぁぉお泣銀魂男主過疎っていってるので書いていただけて本当に嬉しいです泣神様です泣更新応援させていただきます！！！！！ (4月10日 1時) (レス) @page4 id: 0eb447a2e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：逆叉 | 作成日時：2024年3月6日 20時
