検索窓
今日:142 hit、昨日:1,253 hit、合計:28,691 hit

閑話。 土方side ページ29

「あーあ。しょうがねェ。近藤さんに頼んでみるか。」

首輪を眺めて総悟が言う。万事屋の犬を引き取れなかったのは残念だが、どうしようもねェ。
ふと、万事屋の横にいた白髪のチビを思い出す。

「そういや総悟、お前あいつといつ知り合ったんだ。」
「あいつ?…ああ、迦葉さんですかィ?この前旦那と土方さんがやり合ってる時に俺から話しかけたんでさァ。」

あいつは逆叉迦葉というらしい。そういや遠くから見ていたな。
万事屋と白髪のやり取りを思い返す。

(『仲良しになったんだよ。』)

そう言われた総悟の顔がどこか嬉しそうに見えた。珍しい。あの総悟が…

「なんでィ、土方さんも気になるんですかィ。」
「興味はあるなァ。お前が気に入るような奴だ。なんだ、春でもきたのか?」
「そんなんじゃねェでさァ。ただ…」
「ただ?」

遠くを見つめる総悟。

「なんとなく、気になるんでさァ。あの顔が、少し寂しそうな顔が、頭から離れねェ。」

それは恋じゃないのか、と思ったがそんなことを言うとコイツは確実に俺にバズーカを向けるのでやめておく。

「あの万事屋と一緒にいるんだ。きっと腕も立つんだろうな。」

池田屋で万事屋に刀を向けた時も、近藤さんの件で喧嘩を売った時も、どこからか感じた殺意を思い出す。

「…新撰組に連れてこれないですかねィ…」
「万事屋が許さねェだろうな。」

まだ少しの付き合いだが、万事屋が逆叉を見る目が他と少し違うことには気付いていた。なんだ、そういう関係なのか…?
それはいい。それよりもコイツが逆叉を理由にサボるようなことが無ェよう隊士達にも釘をさしておかなければ。

この首輪を迦葉さんに付けておけば、なんて危ねェことを呟く総悟と共に、新撰組の屯所への帰り道を歩いた。



「(旦那がそばにいない迦葉さんを見て、思わず声をかけちまった、なんて…らしくねェや。)」

第一印象がいい奴にロクな奴はいない→←疲れた時は酸っぱい物を



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (20 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
59人がお気に入り
設定タグ:銀魂 , 男主
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

sakamata(プロフ) - ぴびびさん» 令和のこの時代に銀魂再燃してしまってメソメソ筆を取った次第なんですけどまだ仲間がいて嬉しいですありがとうございます!! (4月10日 8時) (レス) id: 17e0808b09 (このIDを非表示/違反報告)
ぴびび - ふおぉぉぉぁぉお泣銀魂男主過疎っていってるので書いていただけて本当に嬉しいです泣神様です泣更新応援させていただきます!!!!! (4月10日 1時) (レス) @page4 id: 0eb447a2e9 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:逆叉 | 作成日時:2024年3月6日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。