疲れた時は酸っぱい物を ページ27
神楽が寝ている間に飼い主を探そう、と3人で定春の散歩を試みる。
「動けェ!このでかうんも製造機ィ!」
定春に睨まれ、怯える2人を横目になぜかおれに懐くこの犬の首周りを撫でた。
無理やり連れ出そうとすることにイラついたのか、定春が2人に吠える。
「なんでお前は平気なんだよォ!」
『知らねェよ!おれ動物に好かれるタイプだっけ!?おれってディ○二ー映画のヒロインだっけ!?』
なんて騒いでいると、定春にくわえられ背中に乗せられる。
『え゛ッ…も○○け姫だったかもしれん…』
おれを乗せた定春が、2人に向かって走り出した。
必死に逃げる2人。おれも落とされないように必死。
『めっちゃ揺れるんだけど!落ちるって!』
「迦葉さんなんか懐かれてるじゃないですか!止まれとか言ってみてくださいよォ!」
『おれの言うこと聞かねェってコイツ!おれ餌かなんかだと思われてる!?』
「お前のじゃねェぞこの馬鹿犬ッ!」
あれ、なんか轢いた気がする。気のせいか。
「ようやく落ち着いたな…」
『やべェ…ちょっと酔った…ウェ…』
「大丈夫ですか迦葉さん…いったいどうするんですか…定春飼ってくれそうな人なんて、そうそういないですよ。」
『新八ィ…なんか揺れてんだ視界が…あれ、揺れてんのは世界のほうかな…』
「大丈夫じゃなさそう…」
「ほら迦葉。銀さんがおぶっててやるから。」
銀に背負われる。吐いたらごめん、と呟いて肩に顔を埋めた。銀の匂いがする。
「(こいつ…俺の気も知らねェで…)」
寝ていたらしい。目が覚めると公園のベンチで横になっていた。いつの間にかきていた神楽と定春が遊んでいるのが見える。酔いは消えた。
『悪ィ、寝てた…』
「おう、おはよう。落ち着いたか?」
『うん。ありがとう。…微笑ましい限りだなァ。』
「そうですね。女の子にはやっぱり大きな犬が似合いますよ。」
砂煙がおれたちを襲う。
「僕らにはなんで懐かないんだろうか。」
「なんとか捨てようとしてるのが野生の勘でわかるんですよ、銀さん。神楽ちゃんに関しては襲われてるけどものともしてないんですよ、銀さん。」
「迦葉だって捨てるのに賛成だっただろうが。」
『かわいい奴だよなァ。おれ犬派になりそう。いやでも猫も捨てがたい…』
「はァ!?銀さん派から乗り換えようってのか!いい度胸じゃねェか…」
『いつからおれが銀派になってたんだよ…』
「(銀さんってやっぱり迦葉さんのこと…)」
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sakamata(プロフ) - ぴびびさん» 令和のこの時代に銀魂再燃してしまってメソメソ筆を取った次第なんですけどまだ仲間がいて嬉しいですありがとうございます!! (4月10日 8時) (レス) id: 17e0808b09 (このIDを非表示/違反報告)
ぴびび - ふおぉぉぉぁぉお泣銀魂男主過疎っていってるので書いていただけて本当に嬉しいです泣神様です泣更新応援させていただきます!!!!! (4月10日 1時) (レス) @page4 id: 0eb447a2e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:逆叉 | 作成日時:2024年3月6日 20時