ジジィになってもあだ名で呼び合える友達を作れ ページ21
「ターミナル爆破の為に用意していたんだが仕方あるまい。コイツを奴らにお見舞する。この隙にみんな逃げろ。」
銀の顔が曇る。おれだって友達のこんな姿は見たくない。
銀が小太郎の胸ぐらを掴む、その横におれも並び立つ。衝撃で小太郎の手から爆弾が転がり落ちる。
『小太郎、もう終わりにしようぜ。』
「テメェがどんだけ手ェ汚そうと、死んでった仲間は喜ばねェし、時代も変わらねェ。これ以上薄汚れんな!」
「薄汚れたのは貴様らだ!武士たるもの、己の信じた一念を貫き通すものだ!」
『お膳立てされた武士道貫いてどうすんだよ。そんなもんの為に、また大事な仲間失うつもりか。』
「俺たちゃそんなのごめんだ。どうせ命張るなら、俺は俺の武士道を貫く。俺の美しいと思った生き方をし、俺の護りてェもんを護る!」
なんてアツい雰囲気になっていたところに、場違いな神楽の声が響いた。片手にはあの時限爆弾。
「銀ちゃん、これいじくってたらスイッチ押しちゃったヨ。」
「悪夢だ…」
『ベタかよ…』
一斉にドアを蹴破る。新撰組が止まれ、と叫ぶ。
「止めるならこの爆弾止めてくれェ!」
『爆弾処理班とかいるもんじゃねェの!爆弾魔の処分に来たんだろ!』
「爆弾持ってんぞコイツ!」
逃げる新撰組。
『何逃げてんだ!市民の命護れやァ!』
やべ…あと10秒しかねェ…!
銀の腕を取り、木刀を握る。
『神楽ァ!』
「ハイヨ!銀ちゃん!迦葉!歯ァ食いしばるネ!」
神楽が番傘を構える。
「え!は!?オイ!」
「ほあちゃァー!!」
銀とおれごと爆弾を窓にフルスイング。すごい勢いで窓から投げ出される。
銀が爆弾を空に投げるのが見えた。直後、聞こえる爆発音。
そのまま銀を引き寄せ、壁に木刀を突き立てた。
なんとか勢いを殺し、落下は止まる。木刀にぶら下がる形で上を見る。
「ぎ、銀さん!!迦葉さん!!」
神楽と新八がこちらを見下ろしていた。全員無事でよかった。小太郎の姿がいつの間にか見えなくなっていたが、いつの間に逃げ出したんだ。
この木刀、頑丈だな、なんて呑気に考えていると、銀がこちらをじっと見ていた。
『…なんだよ。』
「い、いや、なんでもねェ…(神楽に殴られた時も窓を突き破る時も、俺が苦しくないように迦葉が衝撃を受けてやがった。無痛症は相変わらず…か。)」
「(昔の友人らが変わらずにいるっていうのも、悪くないものだな…銀時に関しては進展が無さすぎるようだが。)」
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sakamata(プロフ) - ぴびびさん» 令和のこの時代に銀魂再燃してしまってメソメソ筆を取った次第なんですけどまだ仲間がいて嬉しいですありがとうございます!! (4月10日 8時) (レス) id: 17e0808b09 (このIDを非表示/違反報告)
ぴびび - ふおぉぉぉぁぉお泣銀魂男主過疎っていってるので書いていただけて本当に嬉しいです泣神様です泣更新応援させていただきます!!!!! (4月10日 1時) (レス) @page4 id: 0eb447a2e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:逆叉 | 作成日時:2024年3月6日 20時