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駅から動物園までは5分ほど歩かなくちゃいけない。しかも坂道。

白い息を吐きながら、雪の道を二人で歩いた。

時々氷で滑ってこけそうになったけど、その度清か…キヨくんが支えてくれたから、なんとかスカートをびしょ濡れにせずここまでこれた。


「つきましたね!」

キ「Aちゃんめっちゃ嬉しそう」

「嬉しいですよ!久しぶりの動物園ですから!」

キ「へえ、いつぶり?」

「小学校の…校外授業の時とかですかね?家族全員インドア派なのであんまり来ないんです」

キ「じゃあ、プライベートでは俺が初めてなんだね」

そう言って意地悪く笑うキヨくん。
私は照れくさくなってキヨくんに背を向けた。

キ「え?Aちゃん?無視すんなよー、おーい」

「無視してないですうー」

スマホのカメラ機能を開いてキヨくんに見せる。

「どうせなら、写真取りませんか?付き合った記念…みたいな?」

キ「んん、いいよ?もちろん。マスク外すね。」

「じゃあ、はい、チー…

キ「待って」

えっ?」

キ「携帯貸して?」

「どうぞ…?」

キ「こういうのは、背の高い俺がやります!

はい、チーズ!

取れたよ!後で俺にこの写真送ってね」

「わ、わかりました!」

キ「絶対だよ?約束!」

なんでそんなにこの写真を欲しがるんだろう。
そう思って液晶を見ると

顔をまっかっかにした私と写真でもイケメンなキヨくんが写っていた。

「や、やです!」


動物園の中では、雪の影響があるため外で見れたのはしろくまくらい。あとは室内に入って見ることになった。

でも1つ問題がある。

「キヨくんキヨくん!見てください!ぞうですよ!」

キ「そうだね〜ぞうさんだね〜」

「キヨくんキヨくん!見てください!ライオンですよ!」

キ「そうだね〜ライオンさんだね〜」

「キヨくん!さっきからどこ見てるんですか?!

ずっとうわの空ですよ!」

キ「え、ああ。そうだったかな…」

「せっかく一緒に来たのに…キヨくんは何を考えてるんですか?教えてください…私だけおいてかれてるみたいで寂しいです…。」

キ「ごめんね、ちょっとAちゃんが可愛すぎて見とれちゃってた…」

「…?そう思っていただけたのは嬉しいですけど、キヨくん元気なくないですか?

どうしたんですか?言ってください!」

キ「ええっ…やっぱりバレちゃったかな?

実は、俺明日東京に戻るんだ。」

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作品ジャンル:恋愛
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雑食の林檎(プロフ) - *〜ゆら〜*さん» コメントありがとうございます!!ゆらさんのお陰で頑張れます!!これからもよろしくお願いします (2020年8月30日 2時) (レス) id: 0a1352cbdd (このIDを非表示/違反報告)
*〜ゆら〜* - 面白いより自分がその気になります。頑張ってください…!! (2020年8月30日 0時) (レス) id: 7c4adda471 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:雑食の林檎 | 作成日時:2020年8月16日 13時

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