花火大会 ページ32
次の日、キヨくんの風邪はすっかり治った。
キ「ほんとすんませんでした」
「わかればよろしい」
ｶﾀﾝ
ポストに何かが入った音がした。
見に行くと、町内会の回覧板だ。
「キヨくんはんこどこだっけ」
キ「はんこね…えーっと、ここかな？……あったあった」
回覧板にはんこをおす。
「なんかもう結婚したみたいだね。私が清川のはんこ押してると。」
キ「いずれそうなるよ」
「うん
……あ」
回覧板をめくっていると目についたのは、『夏祭り』の文字
キ「ああ。夏祭りか。一緒に行く？」
「えっ、いいの？！行きたい！」
キ「今週の日曜日だね。チラシの写真撮っとこ」
「やったー！！」
キ「花火もやるって！」
「最高！！」
私がぴょんぴょん飛び跳ねて喜んでいるのを面白そうに見ているキヨくん
キ「じゃあ俺浴衣買わねえとなあ」
「私も…浴衣ないな…」
キ「今から一緒に買いに行く？」
「いや、いや、それは」
キ「なんで？」
さっきとは打って変わってすこし悲しそうな表情になるキヨくん。
「だって…キヨくんには夏祭り当日に浴衣見せたいし…」
理由を言うと、彼の表情は明るくなった
キ「…わかった。楽しみにしてるわ」
△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼
土曜日
私は大型ショッピングモールに来ていた。
どんな浴衣を着たらいいのかわからないため、お姉ちゃんにアドバイスをもらうことになっている。
待ち合わせ場所に行くと
お姉ちゃんと、もう一人、見覚えのある男の人。
「わー！お姉ちゃん待った？！」
姉「ううん？全然！」
「ねえ、なんでレトさんもいるのさー！びっくりしちゃった！」
レ「ええ？！あ、いや、たまたまそこで会ってね？！Aちゃんと会うっていうから！」
姉「そうそう！男の人の意見もあったほうがいいでしょ？！」
「ふーん？」
明らかに焦っていた二人だったけれど、まあ、他人の恋路に首を突っ込むほどのアホじゃないしね！
姉「浴衣の色とか決めてるの？」
「うーん、やっぱり赤かなって。」
レ「やっぱりキヨくんカラーにするんだね」
「そういうんじゃないってw」
姉「嘘つきは泥棒の始まり！……赤だったらこれとかどう？」
「可愛い！いいね！」
レ「やっぱりキヨくんカラーじゃん！w」
「違うしー！それ、買ってくるから！」
姉「はいはいw」
レジ前は行列がずらっとできていた。
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雑食の林檎(プロフ) - *〜ゆら〜*さん» コメントありがとうございます!!ゆらさんのお陰で頑張れます!!これからもよろしくお願いします (2020年8月30日 2時) (
レス) id: 0a1352cbdd (このIDを非表示/違反報告)
*〜ゆら〜* - 面白いより自分がその気になります。頑張ってください…!! (2020年8月30日 0時) (レス) id: 7c4adda471 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雑食の林檎 | 作成日時：2020年8月16日 13時
