stxxx体調不良

橙 続編 ページ39

ー2ー

『ごめん、少し遅れるかも汗』
と、すとぷりのグループLINEにメッセージを送り、猫のスタンプを押す。
すると直ぐにメンバーから『いいよ！』『近くのコンビニで時間潰しとく！』などと暖かいメッセージが来る。
「とりあえずOK...」と思い、スマホをしまうと丁度信号が変わり、聞きなれた鳥の声が鳴る。

な「ジェルくん、信号変わったよ。」
ジ「飛行機...」
な「人いっぱいいるから、ここ迷惑だから渡ろ、！」
ジ「、ごめん、」

うん、怖いよね、ちょっとね。
1人で出かけさせるのとか怖すぎる。
飛行機見てるとか可愛いけどさ...！！
やっぱ外に出るのは難しいよねぇ...

ジ「電車乗るん？」
な「そうだよ。大丈夫！イヤホン持ってきたから！」
ジ「ありがとう」
な「人少ないといいね〜」

電車とかお店とか公共の場所へ行くのは結構な勇気がいる。
駅や電車内は音が多いし、うるさいからいつもイヤホンを持ってきて付けている。
昔は大きな声とかでパニックを起こして過呼吸になっちゃったこととかもあった。
周りの目がやっぱり気になっちゃって、ジェルくんもそれでストレスを感じて体調を崩しちゃったりとかもするから特に気をつけている。

ーーー

電車内ー

ｶﾞﾀｶﾞﾀと少し揺れる感じが眠気を誘う。
ジェルくんは俺の手を強く握って子供みたいに外の景色を見ている。
うとうとと俺が夢と現実の狭間でたたかっていると、少し視界が暗くなったような気がした。
そう、トンネルに入ったのだ。
少し長めのトンネル。

ジ「...なぁくん、？」
な「トンネル入っただけだよ。」
ジ「...こわい、」
な「大丈夫大丈夫。すぐお外出るよ。」

ジェルくんは音や光に特に敏感で、強い光はもちろん苦手なんだけど、逆に暗いところも苦手なんだよね。
いきなり環境が変わると何が起こったかわからなくて怖くなっちゃうらしい。
この車両に起きてる人がいないのをいいことに、少しだけジェルくんをぎゅ〜って抱いてあげると、可愛らしい笑みで笑ってくれた。

(場面ごとに切ることにしてみる)

橙 続編→←橙 自閉症 リクエスト

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す