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まだ摘み取るには早い。
彼女は認めたがらないだろうが、ゴンと同じでボクに似た素質はある。Aが戦闘に悦を見出す素質は、充分にあった。
戦闘狂に堕ちないのは、ひとえに彼女の倫理観によるものだ。それが揺らいだ瞬間を、ボクはさっき確かに見てとった。
それだけで、ボクは狂喜した。踊り出したいほどだ。Aがボクと同じ道を、近い道を辿ろうとしている。
そして、紛れもなくこのボクが原因であること。Aを怖がらせてしまったが、ボクが昂るのもやむなしだ。
Aが自らの信念を疑い、自身の能力を持て余してボクに縋る未来を想像して、全身の毛が立つほどに喜んだ。ああ、はやくボクのもとへ落ちておいで、可愛いリンゴちゃん。
加えて、新しい師のもとで念を学び始めて動きが格段に良くなった。相手の動作を観察する視線、次に相手が出してくる攻撃を予知する思考、そして戦術を組み立てる能力。
どれもまだ未熟だがボクの想像を遥かに超える成長ぶり。油断して倒されてしまった！この、ボクが！！！全力で戦えばいったいどんな
ほんの軽い気持ちで味見をしたが成果は上々。ボクの気まぐれも、たまにはいい仕事をするものだ。
Aはさっさと歩いて行ってしまったから、この森の中にはボクひとりだ。思い出しただけで三発は余裕だ。
本当は手近に通りがかったプレイヤーに仕掛けたいところだけど、そうするとAは体を張ってボクの前に立ち塞がるだろう。
それも悪くはないのだけれど、せっかく手に入れたAからの少しの信頼と、スポーツ勝負という暇つぶしの両方を失うことになる。
ここは、我慢、我慢……。
汗を流すために、服を脱いだ。川の冷たい水で、頭と体を強制的に冷やす。木が茂る隙間から、海に沈む太陽がオレンジ色に輝いていた。
濡れた体を乾かしていると、呼び声がした。
「ああ、いたいた。こんなとこにいたの」
ガサリと茂みを揺らしてAが顔を出した。
「ボクに用かい？」
下ろした髪を右手で掻き上げて、唇に笑みを貼り付けた。
「用事じゃなくて、皆でご飯食べてるの。ヒソカもおいでよ」
「なんだ♢キミと二人きりじゃないのか♧」
色の無い誘いに、いともたやすく笑顔が抜け落ちてしまった。
「二人きりって…。ほら、皆待ってるから早く行こう」
無邪気な笑顔に毒気を抜かれて、ボクは素直にAについて行くことにした。
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Ash(プロフ) - かなめさん» かなめさん、こんにちは。更新遅くなってすみません。ヒソカ推しの同志がいてくれて嬉しいです。 (2020年3月19日 11時) (
レス) id: 15c859a546 (このIDを非表示/違反報告)
かなめ(プロフ) - 更新お疲れ様です！ヒソカ推しなのでかっこいい姿が沢山あって嬉しいです (2020年3月16日 12時) (レス) id: 70bd3babc7 (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - スーパーヒソカタイムめっちゃ笑いました！！更新がんばって下さい！ (2018年3月10日 21時) (レス) id: 2984f0eef0 (このIDを非表示/違反報告)
鉄子(プロフ) - キングダムっぽい技ですねwトーンタンタンは技の掛け声として最高です！w楽しく読まさせていただいています！がんばってください！ (2017年11月24日 22時) (レス) id: a0856aab8c (このIDを非表示/違反報告)
ムルムル(プロフ) - 待ってますね！頑張ってください！ (2017年11月22日 18時) (レス) id: 42a08529e9 (このIDを非表示/違反報告)
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