【ヒソカ】伸縮自在に恋をしよう２ 【HUNTER×HUNTER】

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張り詰めた緊張の中、鍵を開ける音がした。

ボサボサの髪と、真っ赤に腫れた目。

ああ、泣かないで欲しいのに。


「ごめん！！」

『ごめん！！』

パン、と両手を合わせて、ボクらは綺麗にハモった。何か言いかけたAを手を上げて制し、

「悪いのはボクだ、だから……その、」

いざ目の前に彼女がいると、さっき叫んだ小っ恥ずかしいセリフを思い出して何を言おうとしていたか忘れた。

やばい、Aと仲直りする最後のチャンスなのにボク何やってるの！？

あたふたと情けないボクの姿を静かに見ていたAだったが、くすっと笑った。

ああ、可愛い笑顔。ボクは、これが好きなんだ。何気ない動作も、頼もしいところも、全部が好き。

『ヒソカが、バイロンを持ち出すなんて……』

「それは忘れて！！」

『あのね、ヒソカ。ヒソカがそんな風に思っててくれたなんて知らなくって、だからヒソカに酷いことしちゃった。大好きって言ってくれて、本当に嬉しかったの』

ボクの両手を取って、彼女の両手が包んだ。

『私を愛してるって言ってくれるのがヒソカでよかった。クロロもイルミも好きだけど、ヒソカのことは大好きじゃ足りない』

照れくさそうに、Aが笑った。

ボクは衝動に突き動かされ、Aを抱きしめた。力加減もめちゃくちゃに、ギューッと抱きしめる。

もう、このままベッドインしたいくらい。

遠慮がちに抱きしめ返してくれるAが一層愛おしくって、

「ね、キスしてイイ？」

と考えるより早く口が動いていた。

りんごみたいに顔を赤くして、でもAの唇がかすかにいいよ、と言った。

ボクは、ぷっくりしたピンクの唇に吸いついた。

キスに慣れないのか、Aは

『んっ、ん、』

と喉を鳴らす。後頭部と腰をしっかり自分の方へ抱き寄せて、深く口付けた。

ゆっくり舌を絡めさせ、角度を変えて何度も何度も味わい尽くすように。

苦しそうなAを見て、一旦息継ぎのために口を離す。

でもすぐにまた唇を重ねた。一瞬たりとも離れたくないから。

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