【ヒソカ】伸縮自在に恋をしよう２ 【HUNTER×HUNTER】

冬だ！遊んで！ウィンタースポーツ！！ ページ21

《ヤァ、ゴン♡ボクだよ、ヒソカだよ♢》

テンション高めなのか、声が上ずっている気がする。あんまり、いい予感がしない。

《寒い中、何して遊ぶんだい？ボクも混ぜてよ♤》

何で知ってるんだよ。体感温度が、二度くらい下がったのは、風が強くなったからでは無いはずだ。

「やだ」

しかしゴンは、にべもなくヒソカを拒絶した。その間、コンマ一秒未満。

ゴンがスッパリ断った時、ちょうど通信が切れた。

『あー、びっくりした』

「ホントにね。ヒソカって何考えてるかわかんないから」

「いや、一つだけわかる。ロクデモナイことなら、考えてそうだ」

キルアの意見に全員が納得していると、また交信(コンタクト)が発動した。

「はい、もしもし？」

《いきなり切るなんてヒドイじゃないかぁ♧》

今度は、ちょっと涙声になっている。

「あー、またヒソカか」

《またって何！？またボクって何！？》

どこで交信(コンタクト)を使ってるんだろう。ヒソカの風貌は目立つから、街中であんな奇人が本(バインダー)に向かって、相手はしかも自分より一回り年下の少年に執着しているなんて、考えただけでもおぞましい。

《キミたち、最近ボクに冷たくないかい！？ドッジボールの時には、あんなに素晴らしい連携プレーをしたって言うのに……どおちてどおちて♧》

ゴンに冷たくあしらわれたのが、それ程こたえたのか。もはや幼児のように駄々をこねるヒソカが、なんだか憐れに見えてきた。

『ヒソカ、寂しいの？』

息を飲む音がした。

《その声は、Aだねッ！ボクだよ、ヒソカだよ！！》

『うん、わかってる。どうかしたの？』

《ボク寂しいから、キミたちにこうやって連絡してるのにぃ……》

嘘くさいけど、すすり泣きが聞こえる。

『そうか、ヒソカはシャイだったもんね』

以前、「ボク人見知りなんだ」と告白されたことがある。キルアが小声で、シャイとかありえねー、と吐き捨てていた。

《それでね、キミたちに逢いたいんだけど♢》

「わかった。オレたちが同行(アカンパニー)で、ヒソカの所へ行くよ」

《ああ…♡ゴンは素直でイイコだねぇ……♡》

そこで通信を切った。仕方ない、今の所急ぐ要件もないし、ヒソカに付き合ってあげてもいいか。

「それじゃあ行くよ！同行(アカンパニー)使用(オン)、ヒソカ！！」

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