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Aの手首を今度は優しく掴み、胸元から腹へ滑らせた。Aの温かい手のひらが触れたところが、じんわりと熱を主張してくる。
なんたって、自慢の筋肉だからね。
「見たこと、あるだろ？」
「それは、あなたが上半身裸でいるから。好きで見た訳じゃない」
「ボクは、感想を求めてるの♤」
「感想…？そんなこと、言われても……」
困ったように眉尻を下げて、それでも真剣に考え込んでるのが可愛らしい。なんなら、今ここで味見してみようかなぁ。
「綺麗だなって、素直に思ったよ」
手を出しかけたところで、彼女がそう言ったので、ボクの右手は宙でピタリと止まった。
「綺麗？」
「うん。『青い果実』収集癖さえ無かったら、前も言ったけど、友達は勿論のこと、ヒソカを好いてくれる女の子くらいできるんじゃないかしら？」
「……キミ、意外と毒を吐くというか、上げて落とすのに定評があるよ♤」
遠回しに「友達いない」と言われたところをみると、もしかしなくてもAはボクを少なくとも友達としてすら、認識していないことになる。
深刻な努力不足！！
この、最強の奇術師たるボクが！！！
「じゃ、じゃあ、キミにとってボクはなぁに？」
「率直に言って、変な人だけど」
なんとなく予想はついてたけど、一番グッとクる答えだった。せめて、「ちょっと変わった知り合い」くらいには認識されていると信じてた。
「だってさ」とAは続ける。
「容姿と肉体美を揃えているのに、敢えて奇抜な格好で隠そうとしてるのが丸見えなんだもの。ヒソカの趣味嗜好を差し引いても、お釣りが出るんじゃない」
「それってさ、キミがボクの性格を知らなかったら、ボクに惚れてたって意味？」
「それはどうかな。外見の美しさだけを求めるなら、恋人は作るべきじゃないでしょう。それより」
と言葉を切って、Aはボクをまっすぐ見上げた。敵意でもなく好意でもなく、純粋ゆえに青臭い決意の視線。
「ヒソカを倒すのは私、ヒソカはヒソカ、目の前のあなたという変わった人ひとり」
なんて素敵なプロポーズの言葉なのだろう。ヒソカにとって、Aの宣戦布告は世界一の口説き文句に他ならない。
「A、イイよ♤キミが望むなら、ボクはキミとの婚約を受け入れる♧」
感極まって、ボクはAを正面から抱きしめた。「ちょ、何！？」とか咎める声が上がったけど、ぎゅうぎゅう抱きしめて、暴れる彼女を抑え込む。
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†NANA†(プロフ) - ページ31で、」が1つ多い所があります。 (2018年5月26日 6時) (
レス) id: 288d462176 (このIDを非表示/違反報告)
Ash(プロフ) - 不知火さん» I'm really glad to see your heartful message!! 核心をついたコメント、とても嬉しいです。ニヤついて頂けて本望ですので、電車だろうがどこだろうが、笑ってください。ヒソカの気持ち悪さを愛する作者の気持ち悪さ(？)が少しでも伝わったなら、幸い。 (2018年4月7日 15時) (レス) id: a6c8ba769b (このIDを非表示/違反報告)
不知火 - ヒソカいい性格してますよねwニヤニヤしながら見てますw (2018年4月7日 7時) (レス) id: 01371eb627 (このIDを非表示/違反報告)
Ash(プロフ) - 仙花さん» コメントありがとうございます！笑って頂けて、とても嬉しいです。ヒソカのズキューンは、もはや彼のアイデンティティだと思っています。 (2018年3月16日 14時) (レス) id: ff4e3584c3 (このIDを非表示/違反報告)
Ash(プロフ) - 土方紅葉さん» いつもありがとうございます。ニヤニヤして頂けているだけで、私、昇天します。ヒソカたまらないです。 (2018年3月16日 14時) (レス) id: ff4e3584c3 (このIDを非表示/違反報告)
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