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眩しい。まぶたの裏が燃えるように赤くなって、光源から目を逸らそうと身をよじった。寝返りを打ちたくても、何かに引っかかっていて窮屈に感じ、ゆるゆると目を開けた。
潮の匂い、頬や髪を撫でていく柔らかい風、船が波を切って進む音。
嵐を抜けたんだ、と自覚すると同時に、焦点の合わない視界は誰かの顔をぼんやり捉えた。
「おはよう♢」
「…え？」
ゴシゴシ目を擦ろうとすると、腕を掴まれる。
「目を掻いちゃダメ♤ほら、おはようってば♧」
目をパチクリさせて、霞んでいた視界がはっきりしてくると、鼻が触れそうなくらい近距離にヒソカは、いた。
「お、おはよう…」
もしかしてこれは夢なのか、と疑ったが、そうではないとすぐに悟った。掴まれていない方の手で、額を抑え、状況理解に努める。
どうやら、気を失ったあと、私はヒソカの膝で眠っていたらしい。でも、なぜ？
「よかった、生きてた♤」
もしかして、心配させたのだろうか。でも、ヒソカに何か言わなければならないことがあったはずで、それが何だったのか思い出せない。
額に触れると、かさりと布が動いた。
「ダメダメ、キミ頭に怪我したんだから♧それはボクの友達が手当てしたんだよ♢」
包帯だったのか、これは。
「…ありがとう、助けてくれて」
「どういたしまして♧」
「他の皆は？」
きょろ、と見回すと、私たちがいたところは砲台の真ん前らしい。
「ちゃんといるから、次の会場までボクのそばにいてね♤」
馴れた恋人のように、ヒソカは私の肩に腕を回して引き寄せた。もがいても、純粋な腕力で敵わないのも承知しているし、なにより
「今日は随分、おとなしいね？」
「…別に。大した意味はない」
キラキラ光る海と、白くしぶきをあげる波の懐かしさに、身を任せているだけ。絶対に言わないけれど。
「試験の前に、ボク、キミの唇欲しいって言ったでしょ？」
「あぁ…まだ欲しいの？そんなもの」
大きな手が、頭を撫でる。母さんの手は小さくて温かかったけれど、ヒソカの手は、大きくて熱い。
「キミの全部、に訂正するよ♧」
「お好きにどうぞ」
誰しも何かしら望むものがある。ゴンや、友達に危害が及ばないなら、それでいい、と思った。
ヒソカが考えていることを推測するのは、きっと無理だ。
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†NANA†(プロフ) - ページ31で、」が1つ多い所があります。 (2018年5月26日 6時) (
レス) id: 288d462176 (このIDを非表示/違反報告)
Ash(プロフ) - 不知火さん» I'm really glad to see your heartful message!! 核心をついたコメント、とても嬉しいです。ニヤついて頂けて本望ですので、電車だろうがどこだろうが、笑ってください。ヒソカの気持ち悪さを愛する作者の気持ち悪さ(？)が少しでも伝わったなら、幸い。 (2018年4月7日 15時) (レス) id: a6c8ba769b (このIDを非表示/違反報告)
不知火 - ヒソカいい性格してますよねwニヤニヤしながら見てますw (2018年4月7日 7時) (レス) id: 01371eb627 (このIDを非表示/違反報告)
Ash(プロフ) - 仙花さん» コメントありがとうございます！笑って頂けて、とても嬉しいです。ヒソカのズキューンは、もはや彼のアイデンティティだと思っています。 (2018年3月16日 14時) (レス) id: ff4e3584c3 (このIDを非表示/違反報告)
Ash(プロフ) - 土方紅葉さん» いつもありがとうございます。ニヤニヤして頂けているだけで、私、昇天します。ヒソカたまらないです。 (2018年3月16日 14時) (レス) id: ff4e3584c3 (このIDを非表示/違反報告)
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