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管制塔の一番上に上り、私は海の向こうへ目を凝らしていた。ホテルやら、お宝探しに気を取られて今まで忘れていたが、なぜここにはこれほど難破船が集中している？
海流か、風か、天気か。
陸からでは、海流はよくわからないし、天気や風なんて、今は穏やか以上のなんでもない。
今更、この島の不気味さを思うと、ゾッとした。
「何か見えるのかい？」
突然、後ろから声をかけられて、危うく滑り落ちそうになる。
「びっくりさせないでよ、もう」
「で、何か見えるの？」
隣に立ったヒソカも、私の真似をして遠くに目を凝らす。
「見える、というより聞こえる、っていう方が近いかな。ここいらの天気は穏やかだけど、竜巻みたいな音がしているし」
目をつむって集中していると、微かな風のうなりが聞こえる。
「波の音以外、何も聞こえないけど……♧」
「ほんとに？」
気のせいということは有り得ない。五感には自信があるが、その中でも聴覚は絶対だから。
ただ、音が遠すぎるので、すぐ他の音にかき消されてしまう。
音ばっかりに集中していても仕方ない。そう思って、下りようとしたときに、フジツボの死骸がこんな高いところにあることに気がついた。
おかしい。波がここまで上がってくるなんて、津波のレベルをはるかに超えている。だが、ここにフジツボがつくということは、この高さまで海面が上がるとすれば、たいして標高の無いこの島は、波の下に隠れてしまうかもしれない。
「このままだと、全員死ぬ」
反論しかけたヒソカに、大量のフジツボを指さして見せると、彼は黙った。
「何かが来る。私は、それをみんなに伝えてくる」
ヒソカの返事を待たず、私は甲板に向かって走り出した。
ほぼ全員の受験生は、みな管制塔へ集合した。キリッと顔を引き締めたレオリオが、ハンゾーを振り返る。
「突然だが、オレは忍者だ。オレの国では、和を何よりも大切にする。そして、ここで試されているのは、その和だとオレは思う。リーダー風を吹かせるつもりはない、少しの間でいい、みんな協力してくれ」
謙虚に頭を下げたハンゾーに、異議のあろうはずがなかった。
「リーダーがハンゾー、副リーダーがクラピカとする」
レオリオの言葉に、皆一様に首を縦に振った。
「おぉい、こちら無線室だ。ちょっと来てくれ！」
ポックルの声が伝声管から聞こえ、皆そこへ耳を傾けた。
「どうした？」
ハンゾーが問いかけると、驚くべき答えが返ってきた。
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†NANA†(プロフ) - ページ31で、」が1つ多い所があります。 (2018年5月26日 6時) (
レス) id: 288d462176 (このIDを非表示/違反報告)
Ash(プロフ) - 不知火さん» I'm really glad to see your heartful message!! 核心をついたコメント、とても嬉しいです。ニヤついて頂けて本望ですので、電車だろうがどこだろうが、笑ってください。ヒソカの気持ち悪さを愛する作者の気持ち悪さ(？)が少しでも伝わったなら、幸い。 (2018年4月7日 15時) (レス) id: a6c8ba769b (このIDを非表示/違反報告)
不知火 - ヒソカいい性格してますよねwニヤニヤしながら見てますw (2018年4月7日 7時) (レス) id: 01371eb627 (このIDを非表示/違反報告)
Ash(プロフ) - 仙花さん» コメントありがとうございます！笑って頂けて、とても嬉しいです。ヒソカのズキューンは、もはや彼のアイデンティティだと思っています。 (2018年3月16日 14時) (レス) id: ff4e3584c3 (このIDを非表示/違反報告)
Ash(プロフ) - 土方紅葉さん» いつもありがとうございます。ニヤニヤして頂けているだけで、私、昇天します。ヒソカたまらないです。 (2018年3月16日 14時) (レス) id: ff4e3584c3 (このIDを非表示/違反報告)
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