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壁際に追い詰められ、自分の失言に今更気がついた。
引き締まった肉体を間近に感じて、腕力では絶対にかなわないと知った。手がおもむろに伸ばされて、これからされることを想像して目を固くつむった。
しかし、何も起こらない。
「んっふっふ、目を開けなよ♤」
恐る恐る目を開けた途端、金色の瞳に自分の顔が映って見え、唇が触れ合った。
「〜〜〜ッッッ！？」
ぶわっと頬が熱くなり、さらに唇を押し付けられる。ヒソカは私の唇を舐めると、満足そうに離れて行った。
「やっぱり思った通りだ、キミの唇は柔らかくて美味しい♡」
嵌められた、と悟っても後悔先に立たず。黙っていると、手を差し出された。壁際にもたれていないで起き上がれ、ということらしい。
「いい、自分で立てる」
手の甲で口を拭って、ヒソカから離れたくて窓辺へ行った。
ぶうん、という鈍い音がわずかに聞こえて、ヒソカを振り返ったが彼はただ、着換えているだけだ。
窓を開けると、その音はさっきより強く聞こえた。
夜闇に目を凝らすと、乗ってきた飛行船が離れていくのが見えた。まさか、この島に置いてけぼり？
甲板に集まった受験生も、驚いてその飛行船を見上げている。その飛行船には、ホテルのオーナー夫婦が乗っているのが確認できた。
太陽が昇り、甲板にほとんどの受験生が集まった。昨夜、ベッドの境界線争いでなかなか寝付けなかった私は、欠伸がとまらない。
「あれから、五時間たった」
レオリオが、高く上った太陽を見上げて言う。
見渡す限りの水平線で、近くに島などないし、飛行船に乗ってここへやってきた時に、人がすんでいそうな島どころか、この島周辺には海しか見えなかった。
「管理人室を見てきたんだが、オレたちが昨日拾ったお宝は全部置いてあった。オレたちを残して逃げたわけではなさそうだったぜ」
ハンゾーが、周りの受験生たちをたしなめるように言った。
甲板から少し高い場所で、手すりにもたれかかった三人兄弟が、深刻そうだった。
「兄ちゃん、だれがメシをつくるんだい？」
「この中に作れる奴は…いないな」
「オレたち、こんな絶海の孤島で死んじゃうよ……」
年少らしいのが、半べそかいている。
「落ち着けよ、メシなら魚を獲ってくればいい。それより問題は…」
ハンゾーが言いかけたところで、ポンズが走ってきた。
「ねえ、ちょっと皆、来て！」
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†NANA†(プロフ) - ページ31で、」が1つ多い所があります。 (2018年5月26日 6時) (
レス) id: 288d462176 (このIDを非表示/違反報告)
Ash(プロフ) - 不知火さん» I'm really glad to see your heartful message!! 核心をついたコメント、とても嬉しいです。ニヤついて頂けて本望ですので、電車だろうがどこだろうが、笑ってください。ヒソカの気持ち悪さを愛する作者の気持ち悪さ(？)が少しでも伝わったなら、幸い。 (2018年4月7日 15時) (レス) id: a6c8ba769b (このIDを非表示/違反報告)
不知火 - ヒソカいい性格してますよねwニヤニヤしながら見てますw (2018年4月7日 7時) (レス) id: 01371eb627 (このIDを非表示/違反報告)
Ash(プロフ) - 仙花さん» コメントありがとうございます！笑って頂けて、とても嬉しいです。ヒソカのズキューンは、もはや彼のアイデンティティだと思っています。 (2018年3月16日 14時) (レス) id: ff4e3584c3 (このIDを非表示/違反報告)
Ash(プロフ) - 土方紅葉さん» いつもありがとうございます。ニヤニヤして頂けているだけで、私、昇天します。ヒソカたまらないです。 (2018年3月16日 14時) (レス) id: ff4e3584c3 (このIDを非表示/違反報告)
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