46.渾身のデコピン ページ6
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「止まって。此処ら辺でいい」
「いつの間にか真っ暗だね!住民達は噂を聞いて厳重注意なのか人っ子一人いないし。いや怖」
歩いて行くうちに段々と暗くなっていく空。まるで招かれるかの如く人気の無い場所に辿り着いた。
ちょっと本怖みたいな雰囲気辞めてよ。鬼は良くても幽霊とか無理だから。貞子も口裂け女も本当無理だから。だって違うじゃん!あいつら呪いとかチート級のもん使うじゃん!いやしらんけど!私もチートだけど話が違う幽霊は!!
「幽霊が出てきたらどさくさに紛れて時透君に抱きつくから!吊り橋効果ならぬ幽霊効果だから!」
「幽霊なんているわけないでしょ。それに僕に抱きつくって宣言したらどさくさじゃ無いから」
「・・・本当だ!何言ってるんだろう私」
「こっちが聞きたいよ」
今日実に何度目の溜息だろうか。時透君がまた溜息を吐き、私へジト目を向ける。ごめんごめんよ。
しかし呆れた顔も好きだなーなんて思っていれば時透君は渾身のデコピンを私の額へと繰り出した。え、何故??
・・・いたいよ(時差)なぜ????
「もしやツンツン期か時透君。可愛い」
「能天気な脳全部引っ張り出して綺麗にしようか」
「本怖より怖いリアリティー発言やめて」
怖いけども毒舌むい君らぶい。しんどい。
「要するに君は危なっかしいってこと」
「えっ、危なっかしかった!?」
「はー・・・」
「ご、えっ、ごめ」
城下町で殆どの男が君を見てたの気づかないんだ。で、そのせいで僕がずっと君の隣にいてあげたの気付いてないんだ。ふーん。
まあ、此奴が他の男に狙われたって僕には関係ないけど。隣にいてあげたのは多分気まぐれ。
なんてAを横目で見つめながら時透無一郎は考えていた。
「君ってなんなの」
「なんなの?……癸ピーポーです」
「・・・」
「ええっ!なに無言なに!!」
よく分からない質問に戸惑い、先程の答えを出せば納得した顔でもなく呆れた顔でも無く真顔で私を見つめる時透君。
なに!なんなの!!真顔可愛いよ!!?
「ま、いいや。……現時刻9時。この時間を過ぎた時恋人の二人が狙われる、か」
「現れなくない?」
「うん、話によればまだ条件があるから」
条件って?なんて聞き返そうとした刹那、
時透無一郎君の体が私のギュッと抱き寄せていた。
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うえ - んぎゃ..鬼にまで好かれるとか最高すぎんか..待ってます!! (1月5日 9時) (レス) @page36 id: 9aa429e4c8 (このIDを非表示/違反報告)
さめしゃち?(プロフ) - あっ好きです(急)結婚しましょu(((((( すみません取り乱してしまいました^ ^めっちゃにやにやしちゃいましたww更新待ってます!!!! (5月7日 21時) (レス) @page36 id: 94eab444ed (このIDを非表示/違反報告)
Komachi(プロフ) - ふづきさん» あ、へ?え!?なんか褒められました!?あざさです!(?)めっちゃ嬉しいです!(なんのことかよくわかっていない件について) (2022年3月6日 1時) (レス) id: 286de14237 (このIDを非表示/違反報告)
ふづき - Koma?♂さん» がちでおもしろすぎるww文書く才能ありすぎです (2022年3月6日 0時) (レス) @page36 id: 3d9c5132e5 (このIDを非表示/違反報告)
Koma?♂(プロフ) - ぁぁダァダダァぁ!好きです!もうこういうのをまとめてました!更新頑張ってください!応援してますぅ (2021年11月3日 22時) (レス) @page36 id: 286de14237 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:むにゃねこ44 | 作成日時:2019年8月13日 2時