残酷なほどに美しい愛を３《M.Jun》 (ページ28)

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都内有数のホテルのセレモニーホールで開かれた創立記念パーティー。

タエコさんの話によると取引先の人だけでなく、芸能界や政界からも多く来てるらしい。

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「おめでとうございます」

お父さんに挨拶に来る人達に

「ありがとうございます」と微笑んで軽く頭を下げる。

中には私のことを知っている人もいて、
「大きくなって」とか、「お綺麗になられて」とか言ってくれる人もいた。

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この叔父様もその一人。
お父さんの古くからの友人らしい。

「いくつに？」

『25です。来月には26になります』

「すっかり大人の女性だね。初めて会った時はこんなにちっちゃかったのに。私の膝ぐらいだったかな？」

その人は目尻にシワを寄せてニッコリと笑う。

「お母さんに似て美人だし。ウチの息子と結婚してほしいくらいだよ」

「瀬戸内と親戚になるなんて御免だな(笑)」

「お前に言われたくない。あぁ…姫川さえいなければ、すぐに話を進めるのに(笑)」

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“結婚”その言葉が胸に引っ掛かる。

結婚なんて考えてなかった＿＿＿

そんなのもっとずっと遠い未来のことだって、今の自分には関係ないって思ってた。

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いつかするであろう“結婚”

その相手は私が心から好きになった人なのか

それとも………

二人の話に耳を傾けながらそんなことを思った。

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