我々神社の狛犬達〜kn,sha〜 ページ48
1万hit、お気に入り登録者数30人越えの感謝会という事で、サンド書きました！
「おはよう、A！」「起きてるか〜！？」
朝の禊の途中、背後からかけられた、騒がしい声。同時に入ってきたのは、尻尾と獣の耳を生やした、二人の男の人。いや、狛犬だから、2匹？
「…おはよう？朝は禊があるから来ないでって言ったよね、シャオロン、コネシマ。」
私は、怒りを隠さないまま振り返り、二人を睨みつける。にぱー、と笑った2人は、全く反省してるそぶりもなく、私の方へと駆けてきた。狛犬と言えど、人型をしているものだから、私よりも大きくて。
「ん？今日は普通の服なんか？」
「…そりゃあ毎日来られたら学習するわ！！」
私がいつもよりも厚着して、透けないようにしているのに気づいたコネシマが、私の服に引っ付く。シャオロンはシャオロンで、私の髪を引っ張ったり、頭をくしゃくしゃ撫でたり。…本当に、人型なのに、犬そのものの行動。最初は可愛いな、って思ったんだけど。
「ご飯まだ〜？」
「な、な、ぎゅうしてくれん？」
ぱっと私から離れて、ご飯をねだり始めるコネシマの代わりに、シャオロンが私の上着を剥がして抱き着いてくる。…うう、子供の相手でもしてる気分。2人を黙らせて、禊の部屋を出ると、急いでご飯を出す。本当に、こんなに手間がかかるとは…。
はぐはぐと、犬そのものの行動でご飯を食べる2人に、頬が緩む。ご飯を食べてる時と寝てる時だけは、本当に可愛いんだから…。じっと見つめていると、ご飯を食べ終えたコネシマと、ぱちっと目が合う。…水色の目が、キュッとしぼめられて。
「な！遊ぼうや！！」
ばうっ、と飛びついてきた。何度も言うが、2人は人型なもので、私より大きい。つまり、コネシマに上から抱きつかれている状態。それを前提に考えて下さい、超重いです。やめて頂きたい！！
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