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「…？なんや、A？」
「これ、なーんだ。」
「え〇本やな。」
怪訝そうに眉をひそめたしっまの目の前に、手元の薄い本を出す。柔らかそうな体躯をした女性を目前にしても、しっまは動じない。飄々と言ったしっまに、軽く頭がぴき、となる。彼女が自分の性癖晒しだしたような本を持っているというのに、なぜこんなにも、この人は…。
「こういう人好きなんだ。」
それがどうした、とでも言うような顔をしたしっまに、にっこりと笑いかける。その笑顔に、大量の嫌味を詰め込んで。…それに応えるような人であるとは思っていないけれど、何かを感じ取ってはくれないだろうか。嫉妬、そういうものでは断じてないけど、正直、残念、というかなんというか。
「…なんでや？別に好きじゃないけど…？」
…あれ？全力戸惑いをするしっま。ここまで戸惑うしっまってそんなにいないと思う。私のことを心配するかのような目に、軽く傾げられた首。きれいな金髪がさらと揺れて、顔の良さがい持ち悪いくらいわかる。そしてこのイケメンコネシマ、こんな上手い演技はできないのである。声だけならならまだしも、こんなに顔を変化させずにいられるものか。だって、シッマだもん。
「だって、こういう本を好んで買ってるってことでしょう？」
「…あぁ！そういうこと！？ちゃうで！？俺これ合わんくて捨てよ思っとったやつやで！？」
「…ふぅん？」
駄目押しで聞いた私に、シッマが豪快に笑って返す。あーっはっはっは、私をバカにするような笑い方で、私を見つめるしっま。空色の綺麗な瞳が、薄く涙で幕を張る。…もう、そんなに笑わなくてもいいじゃん。嫉妬ではない、ほんの少しの意地が、私の口を動かした。…嫉妬してない、そういうのは嘘になるけど。
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鈴華(プロフ) - 目玉焼きさん» ありがとうございます〜！好きって言ってもらえるとやっぱりモチベ上がるので嬉しいです！更新は亀ですがお付き合いください…！ (2022年4月1日 15時) (
レス) id: a228d6db47 (このIDを非表示/違反報告)
目玉焼き - コメント失礼します遅れましたが続編おめでとうございますこの短編集すごく好きでしてこれからも頑張ってください応援しております (2022年3月27日 18時) (レス) id: 81c89ca802 (このIDを非表示/違反報告)
一月鈴華(プロフ) - モカブラウンさん» ありがとうございます！！今後も頑張っていくのでよろしくお願いいします。 (2021年2月20日 15時) (レス) id: f7d3b28b6f (このIDを非表示/違反報告)
モカブラウン(プロフ) - 続編おめでとうございます！ これからも更新頑張ってください！！！応援してます！ (2021年2月20日 14時) (レス) id: e467f9631d (このIDを非表示/違反報告)
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