雨の守護者は戻ることを怖がっているようです (ページ6)

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エピソード１１４ページ6

桔「ピルルク、あとでこれを彼女に渡してください」

ピ「これって？」

桔「先程彼女に射った物と同じ薬です。いくつか渡してましたがそろそろ無くなる頃合いだと思いましたので」

桔梗は小さな紙袋を渡しながら言った

ピ「ねぇ桔梗、もう一つ聞いていい？その‥‥ゆきさんはなにがあったの？」

見送りと行ったはずが桔梗に抱えられて戻ってきたゆきの状況を見ピルルクは疑問に思ったらしく桔梗に聞いた

桔「大丈夫ですよ、持病が出ただけです」

ピ「持病って‥‥ゆきさんは病気なの？」

桔「病気と言うより行動を命令されていると言った方がいいでしょう」

ゆきの頭をゆっくり撫でる桔梗の表情は曇っていた

桔「彼女がいたファミリーでは人間兵器が作られていました。兵器は主を裏切るような行為をした際、自ら死を望んでしまうように作られているのです。彼女はその兵器の生き残り…ここまで言えば分かりますね」

それを聞いてピルルクはあることを予想した

ピ「ねぇ桔梗、ゆきさんの主って…」

桔「私です」

桔梗はそれを当然のように答えた

ピ「どうして…」

桔「私が彼女の主となる、それが契約だからです」

ピ「契約？」

桔「あとは彼女に聞くなり自由です。そろそろ目を覚ますでしょう」

言うと同時にゆきはゆっくりと目を覚ました