雨の守護者は戻ることを怖がっているようです (ページ11)

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エピソード１１９ページ11

「ほらケンカしない、あなたの分はこっちよ」

屋敷にある一室、そこは二部屋程の広さがあり、部屋の中を食事中のネコが埋め尽くしていた

ピ「こっち終わりました」

ゆ「そう、ありがとう」

猫のエサの準備の手伝いをしていたピルルクに礼を言うと二人は猫の合間を見つけて部屋から出た

ピ「あんなに沢山いるならエサも大変ですね」

ゆ「そうでもないわ、エサのほとんどはキーウから情報代としてもらってるし依頼人の中にはネコ好きな人がいるからその人たちがエサを持ってきてくれることもあるのよ」

ゆきの話を聞いてピルルクは昨日のことを思い出した。昨日、桔梗が帰る際にゆきに「報酬はあとで送る」と言っていたのはこの事だろうと思った

ゆ「ねぇあなた、少し時間いいかしら？」

ピ「私は特にやることがないので大丈夫ですよ」

ゆきが聞くとピルルクは苦笑いしながら答えた

ゆ「あなたが知りたかったことを話すわ、と言っても一部だけね」

ピ「その話は他の人に話したくなかったんじゃ……」

昨日ピルルクが聞いたときは「話すことはなにもない」と言われて聞けなかった、それをゆき自ら話すと言ったのだ

ゆ「気が変わったのよ、それに話した方がお互い気が楽になるわ」

ピルルクに向かっていうゆき、その彼女の目はいつもと違い青い瞳が揺れていた