関西愛ランド【３】 (ページ14)

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- 電話ページ14

〔 you side 〕

仕事で疲れてソファで寝てたら
スマホが鳴り響く

「ん"ーうるせえ…もしもし」

『あれ？寝てました？』

「ああ、どないしたん。斗亜」

斗『いや！眠い所御免なさい！』

「いや、なんかあった？」

斗『いや、その。眠れんくて』

「かわいいなあ、って今何時？」

斗『あれ？どんだけ寝てたんすか。今一時ですよ』

「えっ？夜中ですか？」

斗『そうですよ？寝過ぎちゃいます？』

「おーまいごっと！風呂も入ってへえん」

斗『入ってきて下さい。僕頑張って寝るんで』

「いやもうこの際起きとく。斗亜が眠れん方が心配やしさあ。テスト終わったんとちゃうの？」

斗『んーそうなんすけどね』

「なんか悩み？」

斗『テスト上手くいかんくて』

「 ……悩みが可愛くて腹減った」

斗『もーう、馬鹿にせんといてください！』

「私なんてテスト3点取った記憶しかない」

斗『なんかそれ聞いたら眠くなってきました』

「それはそれで心折れるわ」

斗『嘘ですよ』

「まあ事実やから否めんけど」

斗『ようそれで仕事出来てますね』

「何となくで生きてるからな」

斗『そのAちゃんの何となくで生きてる感じが偶に羨ましくなります』

「なんで」

私はこの方、真面目に頑張ってきた事は
この子達の悩みを聞く事しか
出来なくて、殆どそれに費やしてきた

だから学生生活も至って
普通の学生とは違った不真面目さで
そして何となくの感性で
この歳まで生きてきた

だから羨ましくなられる事なんか無いと思ってた

斗『そういう気楽さも大事なんやろなって、今の僕みたいに考え過ぎちゃって眠れないとか。些細な事で少し悩んでしまったりとか。きっとこれも大切なんだろうけど、…うーん説明難しい』

「まあ、斗亜は斗亜なりに悩んでるねんな」

斗『日々楽しいんですけどね』

「何となくで生きるのは修行がいるからなあ」

斗『 Aちゃんみたいにテストで赤点取ります』

「ほんまにあかんで？おかんに怒られるで」

斗『 Aちゃんのお母さんは怒らんかったの？』

「あー。私はアホを極めてたから、逆にアホの頂点目指しって言われたんよね」

斗『なんか藤原家のお母さんっぽい』

「私と丈のおかんやからなあ」

斗『会ってみたいなあ』

「また言うとくわ」

その後も結局二時間くらい電話は続きました！