関西愛ランド (ページ23)

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- ホワイトデーページ23

〔 you side 〕

今日はなんとホワイトデーの日！
誰から何が貰えんのかなあ、って昨晩から考えてる

「さすがに皆忙しいしなあ」

最近は何かと皆が忙しくしてるお陰で
私は一人の時間を過ごす事が多い
今年は誰とも過ごせないのかあ、と
少し落胆してるときに、一本の電話が鳴る

「もしもし、大晴？」

福『あの、Aちゃん。今どこ居ますか？』

「え？家やけど」

福『いや、その家行っても良いすか？』

大晴が家に一人で来るのは
別に珍しい事では無いのに何故か緊張する
電話越しの大晴の緊張が伝わったからなのか

「ええよ？いつもそんな確認してた？」

福『いらん事言わんといて下さい、とにかくもう直ぐ着くんで鍵開けといて下さいね』

「分かったよ」

とだけ言われて電話を切られた
まあ、私も今日がホワイトデーなだけに
少しだけ緊張はしている

大晴に言われた通りに玄関の鍵を開け
リビングでテレビを見ながら待つ

するとガチャっと音がしたので
来たのか、と思ってリビングの扉を開ける
そこには大晴の姿があった
何故か、家に入ろうとはしなくてただ立っている

「どうしたん」

福「これ渡したいだけなんすよ」

と言って少し大きめの袋を渡される
そして、甘いものを買ってきてくれたであろう
持ち手のある箱みたいなのも渡された

福「じゃ俺はこれで」

「え？待って？上がらんの？」

福「また来ます」

とだけ伝えて本当に帰ってしまった

「変なの… 」