かけがえのない17歳 ページ44
笑った私を見て芳もポカンと開いた口が塞がらない。
でもすぐに涙を辺りにボロボロ溢しながらツッコんだ。
芳「な…なんで笑うのぉ!?」
貴「だだだって芳…言ってることが悪役過ぎる!私と瓜二つだから余計シュールでっ…
あと全責任って!芳が全責任なんて言葉を使う日が来るとは思わなくって…」
笑いが止まらない。
芳「な…何ソレ!?失礼ね!私だって責任くらい取れるわよ!
大体Aこそ私の事ナメすぎなんじゃないの!何よあの手紙は!自分が犠牲になる方向で勝手に話を進めちゃって…勝手に私の前からいなくなって…
なんで…
なんで!私に宛てた手紙の最後の文面にコイツの名前が出てくんのよ!!」
え…?
あの手紙の最後?えっと何書いたっけ?
頭の中をちゃっちゃと整理して思い出そうと試みる。
あぁ思い出した。
「山崎さんに迷惑かけちゃダメだよ」だ。あ〜〜・・・
貴「…そこ!?そこ気にしちゃうの!?」
芳「だって!A、コイツの事偉く気にしてたし!次第にコイツの事ばっか考えるようになって、マジで彼女になりきろうとしてて!だからムカムカして…地味の癖に生意気だって思って…!」
山崎さんだってそんな事言われても困るだけでしょうに…。
貴「……ん?じゃあ……まさか山崎さんにあんなひどい事言ったのは…」
芳「う〜〜…っだって!A取られそうで怖かったの!悔しかったんだもん!寂しかったんだもん!と言うかA出てってかなり凹んでたんだからね私!分かる!?」
ぴーぴー泣きながら子供のように駄々こねる芳は、まるで昔に戻ったみたいだった。
まったく…
芳のそんな姿を見てると…私また泣きたくなってくるよ。
護ろうと思ってた彼女に…知らぬ間に護られていたなんて、やっぱり信じられない。
貴「ごめんね?心配させて…」
芳「ぅぐっ…私もごめん。
ずっとAに色々背負わせて甘えてた。
今度こそ私…ちゃんと考えて今までの自分を変えてみる。
だから…もうこんな無茶して…私の前から勝手にいなくならないで…!」
ギュッと私の体に強く、優しく抱き着く。
グズグズの涙声が耳に響いた。
芳「家族なんだから!」
そして家族という言葉。
私の目からこれまで以上の涙が流れ落ちる。
ああ・・・
貴「っ…ありがと……ありがとぉ!!」
私だけじゃなかったんだね…。
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沙月(プロフ) - 友達としてのところはマジで笑いました...二回くらい読み直したかも。そして、最後見たときの僕の突っ込み。『ちぇ。恋愛じゃねーのかよ。(途中までいい感じたったのによぉ?そしてザキ、怖いよ?ん?)』という情緒不安定でした。 (2019年4月10日 1時) (レス) id: b7d8d46a43 (このIDを非表示/違反報告)
綺羅(プロフ) - 雪さん» そうですね。幸せになってほしいです。コメントありがとうございます。 (2019年1月3日 14時) (レス) id: e5295f2ff6 (このIDを非表示/違反報告)
雪 - 山崎どうか幸せになってください (2019年1月3日 12時) (レス) id: 55babfbb1a (このIDを非表示/違反報告)
ハーレクイン(プロフ) - 作者様の作品よく読ませてもらってます!坂本さん最推しなので嬉しいです!最近山崎も好きなのでなんかもう楽しかったです!これからも頑張って下さい!山崎&坂本さんの作品沢山作ってくださいね!(図々しい) (2018年9月6日 23時) (レス) id: b56fa1b191 (このIDを非表示/違反報告)
桜 - いい話ですねー(*`・ω・)ゞ (2018年8月20日 19時) (レス) id: 253e047399 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:綺羅 | 作成日時:2017年1月13日 20時