ハニートラップ (ページ20)

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１９話ページ20

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収録も、支度も終わって、後は帰るだけだった。

メンバーとスタッフが出ていったのを確認して、グクを呼び止めた。

「グクっ。」

JK「ん？どうしたの、ヌナ。」

今まで何度も何度も飲み込んだ言葉。

ちゃんと、言うんだ。

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「もう、さ、終わりにしよう…？」

喉から出た言葉はあまりにも弱々しくて、震えていた。

目の前の恐怖に打ち勝とうと、ぐっと奥歯を噛み締めて、前を向いた。

「…っ？」

目に、いっぱい涙を溜めていた。

JK「何を、何を終わらせるの？」

「…自由になるの、お互いに。」

「もう、苦しい想いはしたくないのっ…！」

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どうして、どうして貴方がそんなに泣くの＿＿＿

私が邪魔だったくせに＿

何で…＿

JK「…嫌だ、嫌だ嫌だ嫌だ！！」

JK「オレ、別れるんだったら死ぬから…っ！！」

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本当に血走った目で、楽屋の鏡を割ったんだ

「きゃあっ！！」

恐怖のあまり膝がすくんで、座り込んでしまった。

グクの手は割れたガラスの破片が刺さって、血だらけになった。

その手で、割れたガラスの破片を握って、自分の喉に向けた。

JK「ヌナのいない人生なんて要らないんだ＿」

JK「さよなら、Aヌナ＿＿」

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ガラスを手に、大きく振りかぶった。

その一瞬が何時間にも感じられて、

スローモーションの様な時を、必死に掻き分けて、

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グクの足にしがみついた。

「だめっ！！！！」

グクはその手をそっと下ろした。

JK「…ヌナ、最後にもう一回聞くね。

オレの、隣に居てくれる？」

「いるから！お願い死なないで…。」

JK「ふふ、愛してるよ、A＿＿＿＿」

もう、絶対に離れられない＿＿

潰れるような想いで。