ハニートラップ (ページ11)

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１１話過去ページ11

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「ジェヒョ～…、SM落ちた…。」

手には不採用と書かれた手紙。

いや、手紙ではなく、紙切れ。

JF「まぁ、パッとしないもんね。」

そりゃ、落ちるよって何も優しさのない言葉を言うのは、

一応、親友である←

「えくそぉ…。」

JF「下心があって、入社したって長続きしないでしょ。」

JF「諦めな。」

正論を言われると、何も言い返せない。

サバサバしていて、頭の良い、いわゆるデキる女のジェヒョは、既に大手企業の内定が決まっている。

それに比べて私は…

JF「この会社なんかどう？」

色んな会社のパンフレットを渡してくるけど、とても見る気になれない。

小さい頃から何故か、芸能界の裏方の職業に憧れてきたものだから。

だけど、いわゆる就活失敗人、仕事は選り好み出来ない立場だ。

「でもなぁ…。」

私の子供心が折れない。

JF「はぁ…。」

ジェヒョは溜め息をついて、パソコンで何かを調べ始めた。

あぁ、この際ジェヒョになりたい←

ジェヒョの履歴書ならSMだって、余裕だ。

JF「A、ここは？…給料はSMに比べて大分落ちそうだけど。」

ジェヒョは私の方にパソコンを向けた。

．

「びっくひっと…？」

なんだこれ、まるで聞いたことがない。

JF「SMとかYGとかに比べたら、全然小企業かも知れないけど、ブラック企業なんかでも無さそうだし、あんたの履歴書でも通るんじゃない？」

「う～ん、一応芸能事務所なのか…。」

JF「悩んでられる立場じゃ無いでしょ、職が決まらないわよ。」

ジェヒョのお叱りを受けて、取り敢えず履歴書を送った。

びっくひっとで調べても、知ってるアーティストは０。

本当に大丈夫なのか、、この事務所…。