ウォヌのアーカイブ更新 ページ18
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雪だ。道理でいつになく寒い。
前から来る二人組に視線を向ける。姉と弟かな。楽しそうに笑いあう二人の姿が何故か懐かしく、酷く羨ましかった。
オレを温めてくれるマフラーに息をして暖をとる。
ああ、本当に今日は寒い。
縮こまりながら歩いていれば、怖いほど薄着の人が視界に入る。この人大丈夫か・・・？
ってチャニ？
「え、チャニそんな薄着でなにしてんの」
「ウォヌヒョン・・」
オレの声に反応はしてるが心ここに在らずなチャニに不安になる。
「オレのマフラー使うか？」
本当は嫌だけど、見てるこっちが寒すぎる。マフラーに手を掛けようとしたその時、チャニとは違う声が後ろから聞こえた。
「二人してなにしてるの」
振り返ればヌナがじっと此方を見ている。
「ヌナ、」。チャニの声はとても小さかった。
ああ、そうか。
オレがあの、姉と弟を羨ましいと思ったのは、いつかのAヌナとチャニを重ねたから。
躊躇いもなくヌナの手を取って笑えるチャニが酷く羨ましかった。
「そんな薄着で、寒いでしょう」
「え」
言い終わる前にチャニの首にヌナが巻いていたマフラーを巻きつける。
ねえ、Aヌナ、オレが寒そうにしてたらオレに巻いてくれた？
オレが小さかったらオレの手を引いて歩いてくれた？
「それじゃあ、Aヌナが寒いでしょ」
オレは巻いていたマフラーをヌナに巻きつける。昔のチャニよりも大きく、今よりも小さなオレには出来なかった行動。
だってオレの願いはきっとこの先叶うことなんてないんだから、だから、その代わりにヌナにオレの願いを。
「これじゃ、ウォヌが寒いよ」
「オレはいいんだよ」
ヌナは少し考えこむ。
「・・・、なら」
温かいモノでも飲みに行こう。ヌナが歩き出す。それに、オレ、チャニの順で一列に歩く。誰も何も喋らない。
まるで関係ない人たちみたいだ。
「コーヒー？」
店の前でオレの目を見て言うヌナに、「オレが買いに行くよ」。と返せばAヌナは首を横に振りチャニを見る。
「チャニはホットココア？」
その言葉にチャニは目を泳がせて、小さく首を縦に振った。
ああ、チャニ、お前にはヌナの特別が沢山あるんだ。
それがオレたちは羨ましいんだ。
だから、ごめんな。
「ヌナ、オレもホットココアがいい」
お前の特別を少しでいいからヒョンに分けて。
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ソト(プロフ) - ホタルさん» 素敵なコメントいただけてとても嬉しいです！次の話も楽しんでいただけるよう頑張ります(o^U^o) (2021年11月15日 21時) (
レス) id: 7fc73c3903 (このIDを非表示/違反報告)
ホタル(プロフ) - とても惹かれる作品でした。楽しませていただきました。ありがとうございます。次の作品を作る機会があればまた覗かせていただきます。 (2021年11月15日 2時) (レス) id: 5ea49f3737 (このIDを非表示/違反報告)
ソト(プロフ) - なつこさん» とても嬉しいコメントありがとうございます！こちらの話は一旦お終いですが、次の話も気に入って貰えるよう頑張ります（╹U╹） (2021年11月14日 20時) (レス) id: 4483e25b83 (このIDを非表示/違反報告)
なつこ(プロフ) - めちゃくちゃ大好きです！好きすぎて占ツクで初めてコメントしました笑 更新楽しみにしています☺︎無理来ない程度に頑張ってください！ (2021年11月14日 1時) (レス) @page20 id: 7c5c02582f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ソト | 作成日時：2021年10月31日 20時
