スニョンの言い訳 ページ16
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自分の出せる一番の速さで廊下を走る。
おれはどうしてあんなこと思ってしまったんだ。
「これ、Aに渡しておいて」。事務所のヌナに言われて紙袋を受け取る。
「いつもの練習室にいるから、あんたもこれから行くんでしょ？」
こくりと頷いて「Aヌナに、」と零せば、「そうよ〜、あんたの大好きなAヌナに渡すの」。悪戯に笑うヌナに顔がカッと熱くなる。
「渡しておきます」。そう言って逃げるようにその場から離れれば、後ろから笑う声が聞こえた。
白い息を吐きながら外を歩く、寒いのは苦手だけど今からAヌナに会えると思うとわくわくする。優しくておれの憧れ。
そうだ途中で差し入れでも買って行こう、食べやすいお菓子、パンとかでもいいかも、どうしよう。
むむっと悩んでいれば不意にお店の張り紙が視界にはいり引き寄せられるように近寄れば、そこにはAヌナがいた。
これ、最近ヌナが一人でした仕事のやつだ、チラシのヌナは優しく微笑んでいて見惚れてしまう。
うわ、これ欲しい。
やっぱりヌナは笑ってた方が凄く綺麗なのに、もっと笑ってくれないかな。
チラシのヌナを頭の中で何度も思い出していたら、買ったものを振り回していたらしい崩れるタイプの買わなくて良かった・・。
そんなこんなであっという間にヌナの居る部屋にたどり着いてしまった、まだ心の準備出来てないのに！
どきどきと動く心臓を落ち着かせるために小さく深呼吸して練習室の扉を開く、中を覗けばヌナがこちら側に背を向け床に横たわっていた。
え？
た、倒れてるわけじゃないよね？違うよね？入る前とはまた違うどきどきで足をヌナの元へと向かわせる。
ヌナの正面側に行き顔を覗くとヌナは目を閉じていて、これって寝てるんだよね？大丈夫だよね？不安でヌナの顔に近づいてみれば閉じた瞳からぽろりと涙が流れた。
へ。
おれは勢いよくヌナから離れて出口へと走り出す。
どうやって外まで出てきたのかわからない、でも、まだ足の動きは止まらない。ばくばくと動く心臓はきっと全速力で走ってるからだ。
絶対そうに決まってる。
ヌナの泣き顔が笑ってる姿よりも綺麗だなんてそんなこと思ったからだなんて。
そんなの、そんな訳ない。
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ソト(プロフ) - ホタルさん» 素敵なコメントいただけてとても嬉しいです！次の話も楽しんでいただけるよう頑張ります(o^U^o) (2021年11月15日 21時) (
レス) id: 7fc73c3903 (このIDを非表示/違反報告)
ホタル(プロフ) - とても惹かれる作品でした。楽しませていただきました。ありがとうございます。次の作品を作る機会があればまた覗かせていただきます。 (2021年11月15日 2時) (レス) id: 5ea49f3737 (このIDを非表示/違反報告)
ソト(プロフ) - なつこさん» とても嬉しいコメントありがとうございます！こちらの話は一旦お終いですが、次の話も気に入って貰えるよう頑張ります（╹U╹） (2021年11月14日 20時) (レス) id: 4483e25b83 (このIDを非表示/違反報告)
なつこ(プロフ) - めちゃくちゃ大好きです！好きすぎて占ツクで初めてコメントしました笑 更新楽しみにしています☺︎無理来ない程度に頑張ってください！ (2021年11月14日 1時) (レス) @page20 id: 7c5c02582f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ソト | 作成日時：2021年10月31日 20時
