はじまり ページ31
レ「ザック!」
ザ「おい、待てよ!……はぁ、お前マジで元気だな」
レ「ふふ、だって」
2人は少し大きな荷物を抱えて、見晴らしのいい田舎道を歩いている。
レ「やっと、堂々と2人で歩けるから!」
ザ「……そーだな」
2人は北欧の片田舎に移住した。
少しずつお金を貯め、ひっそりと事件の風化を待ち、警備の隙をついて国外へ渡った。
いくら死刑囚であれど、たとえ捜索願が出ていようと、国境をひとたび越えてしまえば、捕まるリスクは最大限に低くなる。
レ「いいお家が見つかってよかった!」
ザ「……おー、」
レイは前よりもずっと表情が柔らかくなり、目に輝きも取り戻されている。
そんなレイを見るザックは鎌を握ることなく、応えるように朗らかな笑みを浮かべる。
ザ「新生活、だな」
レ「うん!ザック、私、嬉しい」
ザ「そーかよ」
レ「ザック、大好き!」
ザ「……!」
ザックは目を丸くする。
ダニーにレイが襲われ、2人で約束を破ったあの日から、少しずつレイは、ザックに対しての愛を伝えるようになった。
だがザックは、好意の言葉に対していつも何も返せずにいた。
_________彼にはまだ、難しい感情だったのだ。
誰かを好きだとか、愛しているだとかは。
でも、今日は違った。
ザックは元気に先を行くレイを追いかけながら、叫んだ。
ザ「俺も……俺も好きだ!レイ!!」
レイはザック以上に目を丸くして、それから笑った。
2人は新たな生活の幕開けに胸を高鳴らせ、新しい家への歩みを早めるのだった。
------------END------------
3人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ユエ(プロフ) - あー!おやめ下さい!おやめ下さい作者様ァ!尊死で(私が)死んでしまいますぅー!!!更新待ってますぅぅ! (2022年12月10日 19時) (レス) @page24 id: a74f5e6c73 (このIDを非表示/違反報告)
さにー(プロフ) - フェアリーさん» こんばんは。温かいお言葉ありがとうございます。ゆったり更新するのでぜひお付き合いください! (2019年4月19日 1時) (レス) id: 118c75830c (このIDを非表示/違反報告)
フェアリー - こんばんは!この小説、本当に面白いです!アニメの最終話の後どうなったのか気になっていたんです!2人があの後、こういう生活を送ってたらいいなぁ!と思いました!更新、楽しみにしてます!応援してます! (2019年4月18日 1時) (レス) id: dab684db57 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ピィッス!! | 作成日時:2018年12月3日 22時