ryosuke. 8 ページ31
「すごい、私じゃないみたい。」
「どう？
大胆に変えたけど、気に入った？」
「もちろん。
こんなに変えてもらえるなんて、思ってなかったから。
ありがとう。」
光さん、が横と後ろからの髪型を見るために頭の角度を変えたりしている。
横から見ても後ろから見ても。
もちろん前から見ても。
…完璧、だった。
さっきは目立たなかった綺麗な横顔。
くりりとした、目。
かなりの美人、だった。
俺はといえば二人の醸し出す楽しげな雰囲気に入り込むことが出来ず、ただ後ろからぼおっと見ていただけだった。
雄也先輩の凄さに、打ちのめされた日。
また髪型っていうものの魅力に、気づいた日。
その日以降、俺は髪型の研究を続け、今に至る。
居酒屋のテーブルの上を、空いた皿とコップが無造作に配置されている。
店の中も少しだけ静かになってきて、目の前にいる雄也先輩も、お酒の酔いが少し回って来たようだ。
「その光さんってヒト、結局雄也先輩の彼女じゃなくて、高校の同級生だったんですよね。」
「そうそう。
次の日に仕事に行ったら、すごいからかわれて。
ほんと恥ずかしかった。」
言っておくが、俺が噂を広めたのではない。
またあのお祭りで好きが、広めただけだ。
「そういえば最近よくいらっしゃってますよね、光さん。」
「あぁ。
この辺りの近くに、住み始めたらしいから。」
「それまた、なんで。
島で食堂手伝ってるって、仰ってたじゃないですか。」
雄也先輩は食べ終わった後の串を指でつまんで、くるくると回転させて遊んでいる。
俺もやろうと思ったが、なんとなく子供っぽい気がしてやめた。
「なんかね、
彼氏と住み始めたらしい、よ。」
「え、同棲、ですか？」
「まぁね。
結婚も、約束してるらしいし。」
「まじですか。
光さんて、今」
「この間23になったよ。
ちょっと早い気もするけど。
まぁ、幼馴染との結婚だし。
いいんじゃない。」
そろそろ行くかと言って、雄也先輩が立ち上がる。
タバコ臭い店内を後にし、外に出た。
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まろっぺ(プロフ) - 山田さんどこで出てくるのか教えてほしいです。想像力がないもので… (2018年6月17日 18時) (
レス) id: 5a53f9baf1 (このIDを非表示/違反報告)
鶏飯(プロフ) - まいまいさん» 私も裕翔さんサイドを書いていて、本当に切なくなってました笑。どちらを応援したらいいのやら…。みんな上手く幸せになってくれればいいんですけど…。これからもよろしくお願いします! (2017年5月1日 18時) (レス) id: b5fd4be1cc (このIDを非表示/違反報告)
鶏飯(プロフ) - みかさん» 裕翔さん、めちゃくちゃいい人なんですよねぇ…。慧ちゃん、それに気付く日は来るのかしら…。書けるかな、どうかな。これからもよろしくお願いします! (2017年5月1日 18時) (レス) id: b5fd4be1cc (このIDを非表示/違反報告)
鶏飯(プロフ) - よーかさん» そうですよねぇ…。作者である私もラストをどうしようかと、頭を悩ませています笑。次の章でもしかすると見方が変わって来るかも…?これからもよろしくお願いします! (2017年5月1日 18時) (レス) id: b5fd4be1cc (このIDを非表示/違反報告)
鶏飯(プロフ) - みちさん» ありがとうございます!ある人物、当たってましたでしょうか…?かなり意外な人物だったのではないかと…。移行後もよろしくお願いします! (2017年5月1日 18時) (レス) id: b5fd4be1cc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鶏飯 | 作成日時：2017年4月10日 21時
