ryosuke. 2 ページ25
だが動機は突然に訪れた。
テレビで東京の様子を見て、だんだん流行にも興味が出てきたのだ。
一言で言えば、奇抜。
だが専門学校に通い、実際に働いて髪を切ってみると、全然見えてくるものが違った。
その奇抜さはいかにして作られているのか、という過程がとても気になるようになった。
細かい工夫がなされていたり、相当な技術を持ち合わせている人でないと作れない髪型もあるもんだ、と思い始めた。
流行とファッションの激戦区、東京。
あの場で切磋琢磨した先には、何があるのだろう。
流行の発信地を、見てみたい。
そんな気持ちに駆られて店長に相談したところ、なんと同じ系列の向こうの店で、修行を積ませてもらえることになった。
てっきりクビになって自分を拾ってくれる所を探さなきゃいけないと思っていたが、そんな幸運を手にするとは。
だがその幸運は決して、偶然ではなかった。
それを知ったのは、店長がこんなことを言ったからだった。
「いやぁ、最初はなんてことを言うんだ、と思ったけどさ。
山田なら絶対将来有望です、だから行かせてやって下さい、
って、アイツに言われちゃったからさ。」
「アイツって、誰ですか。」
「ただ一人しかいねえだろ。
うちの看板美容師、雄也だよ。
アイツにお礼，言っとき。」
雄也先輩。
1年上の先輩で、俺の憧れの先輩。
東京に行きたいなと思っている頃に、相談したのだ。
…そんな先輩が、口利きをしてくれたなんて。
雄也先輩にお礼がしたい。
そう思っていると雄也先輩の方から卒業記念として、ご飯に連れてってもらえることになった。
…本当にどこまで優しいんですか。先輩。
「ほら、遅いと置いてくぞ、山田。」
「はいっ、今行きます。」
それが、今日だった。
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まろっぺ(プロフ) - 山田さんどこで出てくるのか教えてほしいです。想像力がないもので… (2018年6月17日 18時) (
レス) id: 5a53f9baf1 (このIDを非表示/違反報告)
鶏飯(プロフ) - まいまいさん» 私も裕翔さんサイドを書いていて、本当に切なくなってました笑。どちらを応援したらいいのやら…。みんな上手く幸せになってくれればいいんですけど…。これからもよろしくお願いします! (2017年5月1日 18時) (レス) id: b5fd4be1cc (このIDを非表示/違反報告)
鶏飯(プロフ) - みかさん» 裕翔さん、めちゃくちゃいい人なんですよねぇ…。慧ちゃん、それに気付く日は来るのかしら…。書けるかな、どうかな。これからもよろしくお願いします! (2017年5月1日 18時) (レス) id: b5fd4be1cc (このIDを非表示/違反報告)
鶏飯(プロフ) - よーかさん» そうですよねぇ…。作者である私もラストをどうしようかと、頭を悩ませています笑。次の章でもしかすると見方が変わって来るかも…?これからもよろしくお願いします! (2017年5月1日 18時) (レス) id: b5fd4be1cc (このIDを非表示/違反報告)
鶏飯(プロフ) - みちさん» ありがとうございます!ある人物、当たってましたでしょうか…?かなり意外な人物だったのではないかと…。移行後もよろしくお願いします! (2017年5月1日 18時) (レス) id: b5fd4be1cc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鶏飯 | 作成日時：2017年4月10日 21時
