kei. 7 ページ14
凄い、偶然。
なかなか会える機会もないだろう、せっかくならちょっとだけ近況だけでもと言って、大学近くのカフェに授業後、待ち合わせをした。
…確か宏太は金髪になっていた、はず。
金の短髪を見つけると、彼も私に気づいたようで
「おお、こっち。」
と手を振った。
「何か、変わったね。」
「そっちこそ。」
そんな会話から始まった、私達の話。
彼の大学と私の大学は最寄駅こそ違うものの、
案外近いところにあったことを知った。
…今まで彼に会わなかったのが、不思議なくらいに。
近頃の政治、電車に乗ってくる少し不思議なおじさんのことまで。
今まで会ってなかったのが、嘘みたいに喋った。
「あー、喋った。」
「そうだよねぇ…。
島にお互い住んでいた頃よりも喋ったよね、今日。」
「うん。
あの頃は今より若かったからなぁ。」
「何おじさんみたいなこと言ってるのよ。
21でしょ?
…にしても何か変わったよね。」
「そうか?
金髪のせいかな。」
「いや、なんかちょっと落ち着いた、と言うか。
大人っぽくなった、と言うか。」
島にいた時はもう少し子供ぽくて、やんちゃな印象のあった彼。
だが、今の彼は違う。
あの頃と比べて何処となく知性が漂うような、落ち着き払って多少のことでは動揺しなさそうな雰囲気を纏うようになった。
宏太はしばらく考えを巡らせていた。
やがて何か思い当たる節があったのか、一人で納得したような顔をして、
「へぇ、そうなのかなぁ。」
と言った。
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まろっぺ(プロフ) - 山田さんどこで出てくるのか教えてほしいです。想像力がないもので… (2018年6月17日 18時) (レス) id: 5a53f9baf1 (このIDを非表示/違反報告)
鶏飯(プロフ) - まいまいさん» 私も裕翔さんサイドを書いていて、本当に切なくなってました笑。どちらを応援したらいいのやら…。みんな上手く幸せになってくれればいいんですけど…。これからもよろしくお願いします! (2017年5月1日 18時) (レス) id: b5fd4be1cc (このIDを非表示/違反報告)
鶏飯(プロフ) - みかさん» 裕翔さん、めちゃくちゃいい人なんですよねぇ…。慧ちゃん、それに気付く日は来るのかしら…。書けるかな、どうかな。これからもよろしくお願いします! (2017年5月1日 18時) (レス) id: b5fd4be1cc (このIDを非表示/違反報告)
鶏飯(プロフ) - よーかさん» そうですよねぇ…。作者である私もラストをどうしようかと、頭を悩ませています笑。次の章でもしかすると見方が変わって来るかも…?これからもよろしくお願いします! (2017年5月1日 18時) (レス) id: b5fd4be1cc (このIDを非表示/違反報告)
鶏飯(プロフ) - みちさん» ありがとうございます!ある人物、当たってましたでしょうか…?かなり意外な人物だったのではないかと…。移行後もよろしくお願いします! (2017年5月1日 18時) (レス) id: b5fd4be1cc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鶏飯 | 作成日時:2017年4月10日 21時