yuya. 2 ページ8
彼らにとってその格好は怖かったに違いない。
誰一人として俺に話しかけようとしてこなかった。
けれど俺はそれでもいいのではないか、と思い始めた。
そもそも俺はよそ者だったし、あと2年もここにいれば、いずれは卒業する。
そうしたらまた都会に戻るなりして、働けば良い。
よそ者はよそ者らしくして、またよそへ行けばいい。
そう思っていた。
2年もここにいるのだから、せめて1箇所ぐらいはお気に入りの場所でも作ろうか、と思ったのはそれから2ヶ月ほどした頃だっただろうか。
相変わらず友人の一人もいなかった俺は、だんだんこの島での生活が退屈になってきていた。
大型商業施設なんてものはなく、ましてや遊ぶ場所なんて顔見知りしかいない公園。
気まずくなるだけの場所には行きたくなかった。
その代わりのお気に入りの場所。
それは町の診療所の近くの、海が見える場所だった。
都会っ子だった俺にとって海は憧れだったし、毎日違う表情を見せる海は面白かった。
朝の海、夕方の海。
昼の海、夜の海。
晴れの日、雨の日。
風が強い日、弱い日。
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鶏飯(プロフ) - ひかりさん» 番号飛ばし、ご指摘ありがとうございました。いゃぁ、ついやってしまいました…。これからもよろしくお願いします! (2017年4月10日 21時) (レス) id: b5fd4be1cc (このIDを非表示/違反報告)
鶏飯(プロフ) - よーかさん» ありがとうございます!とっても嬉しいです!これからもよろしくお願いします! (2017年4月10日 21時) (レス) id: b5fd4be1cc (このIDを非表示/違反報告)
鶏飯(プロフ) - みるみるみるきーさん» 良かったぁ…。綺麗になっていく光ちゃん、にやにやしながら書いてました。(←ヤバイ奴ですね…。)これからもよろしくお願いします、姉上! (2017年4月10日 21時) (レス) id: b5fd4be1cc (このIDを非表示/違反報告)
鶏飯(プロフ) - みちさん» ありがとうございます!そう言って頂けて、とても自信になります。これからも書いて行きますので、どうぞよろしくお願いします! (2017年4月10日 21時) (レス) id: b5fd4be1cc (このIDを非表示/違反報告)
鶏飯(プロフ) - いののんさん» ありがとうございます!光ちゃん、綺麗になっていく過程書くのは、凄く楽しかったです!たかいのとは対照的なやぶひかの結末は続編でも書いて行きます! (2017年4月10日 21時) (レス) id: b5fd4be1cc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鶏飯 | 作成日時:2017年3月23日 20時