yuya.1 ページ7
彼女と初めて話した記憶は、「酸っぱい」記憶だ。
高校1年の12月、本土の都会の方からこの島に引っ越してきた。
何でも親父が町役場で働くことになったらしい。
「都会に疲れた。
この島で働こうと思う。」
そう言った親父に唐突過ぎて、
「ああ、うん。わかった。」
としか返事できなかった。
学校での友達もチャラい奴らばっかりだったし、関係も希薄なもので、むしろ勉強しなくていいんだ、ラッキー、ぐらいにしか思ってなかった。
島の高校に転校して一番初めに学んだことは、
自分がいかに場違いな存在であるか、ということだった。
高校と言っても人数が学校全体で十数人だったし、ことに俺の学年は極端に少なくて、俺を含めても4人しかいなかった。
人間とは自分と極端に異なる人間に対して冷たくあたり、排除しようとする生き物である。
ことにコミュニティーが出来上がっていればなおさらだ。
当時の俺の服装といえば、学ランの下に赤いパーカーを着て、ズボンは腰パンまでずり下げ、チェーンをジャラジャラと言わせている、いわゆるヤンキーの格好をしていた。
今まではそれが普通で後ろきちんと着こなしている方が“異端”だった。
それがこの学校の生徒ときたら、皆ちゃんと制服を着こなしていた。
今度は俺が“異端”になったのだ。
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鶏飯(プロフ) - ひかりさん» 番号飛ばし、ご指摘ありがとうございました。いゃぁ、ついやってしまいました…。これからもよろしくお願いします! (2017年4月10日 21時) (レス) id: b5fd4be1cc (このIDを非表示/違反報告)
鶏飯(プロフ) - よーかさん» ありがとうございます!とっても嬉しいです!これからもよろしくお願いします! (2017年4月10日 21時) (レス) id: b5fd4be1cc (このIDを非表示/違反報告)
鶏飯(プロフ) - みるみるみるきーさん» 良かったぁ…。綺麗になっていく光ちゃん、にやにやしながら書いてました。(←ヤバイ奴ですね…。)これからもよろしくお願いします、姉上! (2017年4月10日 21時) (レス) id: b5fd4be1cc (このIDを非表示/違反報告)
鶏飯(プロフ) - みちさん» ありがとうございます!そう言って頂けて、とても自信になります。これからも書いて行きますので、どうぞよろしくお願いします! (2017年4月10日 21時) (レス) id: b5fd4be1cc (このIDを非表示/違反報告)
鶏飯(プロフ) - いののんさん» ありがとうございます!光ちゃん、綺麗になっていく過程書くのは、凄く楽しかったです!たかいのとは対照的なやぶひかの結末は続編でも書いて行きます! (2017年4月10日 21時) (レス) id: b5fd4be1cc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鶏飯 | 作成日時:2017年3月23日 20時