検索窓
今日:3 hit、昨日:31 hit、合計:136,233 hit

yuya.1 ページ7

彼女と初めて話した記憶は、「酸っぱい」記憶だ。



高校1年の12月、本土の都会の方からこの島に引っ越してきた。


何でも親父が町役場で働くことになったらしい。


「都会に疲れた。
 この島で働こうと思う。」


そう言った親父に唐突過ぎて、

「ああ、うん。わかった。」

としか返事できなかった。


学校での友達もチャラい奴らばっかりだったし、関係も希薄なもので、むしろ勉強しなくていいんだ、ラッキー、ぐらいにしか思ってなかった。





島の高校に転校して一番初めに学んだことは、
自分がいかに場違いな存在であるか、ということだった。

高校と言っても人数が学校全体で十数人だったし、ことに俺の学年は極端に少なくて、俺を含めても4人しかいなかった。



人間とは自分と極端に異なる人間に対して冷たくあたり、排除しようとする生き物である。


ことにコミュニティーが出来上がっていればなおさらだ。



当時の俺の服装といえば、学ランの下に赤いパーカーを着て、ズボンは腰パンまでずり下げ、チェーンをジャラジャラと言わせている、いわゆるヤンキーの格好をしていた。


今まではそれが普通で後ろきちんと着こなしている方が“異端”だった。


それがこの学校の生徒ときたら、皆ちゃんと制服を着こなしていた。

今度は俺が“異端”になったのだ。

yuya. 2→←kei. 6



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (214 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
328人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

鶏飯(プロフ) - ひかりさん» 番号飛ばし、ご指摘ありがとうございました。いゃぁ、ついやってしまいました…。これからもよろしくお願いします! (2017年4月10日 21時) (レス) id: b5fd4be1cc (このIDを非表示/違反報告)
鶏飯(プロフ) - よーかさん» ありがとうございます!とっても嬉しいです!これからもよろしくお願いします! (2017年4月10日 21時) (レス) id: b5fd4be1cc (このIDを非表示/違反報告)
鶏飯(プロフ) - みるみるみるきーさん» 良かったぁ…。綺麗になっていく光ちゃん、にやにやしながら書いてました。(←ヤバイ奴ですね…。)これからもよろしくお願いします、姉上! (2017年4月10日 21時) (レス) id: b5fd4be1cc (このIDを非表示/違反報告)
鶏飯(プロフ) - みちさん» ありがとうございます!そう言って頂けて、とても自信になります。これからも書いて行きますので、どうぞよろしくお願いします! (2017年4月10日 21時) (レス) id: b5fd4be1cc (このIDを非表示/違反報告)
鶏飯(プロフ) - いののんさん» ありがとうございます!光ちゃん、綺麗になっていく過程書くのは、凄く楽しかったです!たかいのとは対照的なやぶひかの結末は続編でも書いて行きます! (2017年4月10日 21時) (レス) id: b5fd4be1cc (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:鶏飯 | 作成日時:2017年3月23日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。