kota. 13 ページ35
背中を冷や汗が伝う。
後から心臓の鼓動が、頭に響く。
視界を砂嵐が支配したが、やがて落ち着くと車の走り去る音が聞こえた。
とりあえず俺は、生きている。
全速力で走り、咄嗟にその女の腕を掴んで道路の端に連れ込んだのだ。
「大丈夫…か?」
自分が出した声は思っていたよりもずっと掠れていた。
その質問に、女は答えない。
腕に抱えた女はさっきからぶるぶると震えている。
すっかり腰を抜かしてしまっていて、口を聞けないらしい。
そりゃそうだろう。
慣れないヒールで身動きが取れなくなって、間一髪で車に跳ねられそうになったばかりなのだから。
だが腕の中にいる女は、温かい。
じんわりとしたその暖かさは、何にも代え高い安堵をもたらした。
「ん…。」
その女は腕の中でもぞもぞと動き始めた。
投げ出された手足を折りたたみ、その女は自らの体裁を整えると俺に向き直った。
「あの、ありがとうございました。」
「あ、いいえ。
お怪我はありませんでしたか。」
ふと、空気の流れが変わったような気がした。
どうにもさっきからこの女が気になる。
それはその女も同じなようで、互いに探り合いの視線を送る。
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鶏飯(プロフ) - ひかりさん» 番号飛ばし、ご指摘ありがとうございました。いゃぁ、ついやってしまいました…。これからもよろしくお願いします! (2017年4月10日 21時) (
レス) id: b5fd4be1cc (このIDを非表示/違反報告)
鶏飯(プロフ) - よーかさん» ありがとうございます!とっても嬉しいです!これからもよろしくお願いします! (2017年4月10日 21時) (レス) id: b5fd4be1cc (このIDを非表示/違反報告)
鶏飯(プロフ) - みるみるみるきーさん» 良かったぁ…。綺麗になっていく光ちゃん、にやにやしながら書いてました。（←ヤバイ奴ですね…。）これからもよろしくお願いします、姉上! (2017年4月10日 21時) (レス) id: b5fd4be1cc (このIDを非表示/違反報告)
鶏飯(プロフ) - みちさん» ありがとうございます!そう言って頂けて、とても自信になります。これからも書いて行きますので、どうぞよろしくお願いします! (2017年4月10日 21時) (レス) id: b5fd4be1cc (このIDを非表示/違反報告)
鶏飯(プロフ) - いののんさん» ありがとうございます!光ちゃん、綺麗になっていく過程書くのは、凄く楽しかったです!たかいのとは対照的なやぶひかの結末は続編でも書いて行きます! (2017年4月10日 21時) (レス) id: b5fd4be1cc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鶏飯 | 作成日時：2017年3月23日 20時
