捌ノ炎 ページ10
千寿郎「お話ができて良かった、気をつけてお帰りください…そして、これを」
それは、清潔な布で包んで保管していたもの
『兄の鍔をあなたに渡したい』
炭治郎「い、いただけません…っ！！こんな大切なものを、俺は…」
千寿郎「姉上と私の願いです、持っていて欲しい
きっとあなたを守ってくれます」
兄の鍔を無理やりにでも彼に渡す
すると彼は一瞬見つめて、礼を言って大切そうに懐にしまい込んだ
その彼に私は右手を握りしめ、声をかける
『竈門少年』
炭治郎「…？はい？」
『……その、炭治郎、と名前で良いでもいいかな
敬語もなしで、私らしく君と仲良くなりたい』
そんな事を言ったのは初めてで声が張ってしまう
しかし彼は、にこっと微笑み「もちろん」と答えた
『改めて私は煉獄 A、よろしく炭治郎』
炭治郎「あぁ、俺は竈門炭治郎！！よろしくな！A」
ばっと出された手を握り、握手を交わして
それ見る千寿郎はにこにこと優しく微笑んでいた
その後は、2人で手を振り彼を見送った
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炭治郎を見送って、私は千寿郎と夕食の準備をしている途中、私はある話をふと切り出すことにした
『千寿郎、私は本日炎柱の座につきました』
千寿郎「…え、ぁ、、姉上が…炎柱に、ですか？」
急な展開に千寿郎は困惑して、皮を向いていたじゃがいもをつるっと滑らせ落としている
『私は兄の代わりになることしか頭になく、自分自身を殺していた…
でも、これからは私らしく頑張りたい
…だから千寿郎には父上をお願いしたいの』
この時久しぶりに笑った気がする
怒るか、泣くかばかりだった心は今、炭治郎に出会ったことで…兄の言葉を聞いたことで軽くなった
兄の代わりに私は刀を振い、命を救う
だけど、あくまで私は私だから
“兄になりきる必要はない”
千寿郎「分かりました、私も父と向き合うことにします。姉上もお気をつけて頑張って下さい」
『ありがとう、千寿郎…あなたは自慢の弟です』
ぎゅと千寿郎を抱きしめ
(…あぁ、また背が大きくなったなぁ)
と、成長の早さを感じる私だった
『…今日、さつまいもの天ぷらにしよ？』
千寿郎「ふふっ、そうしましょうか」
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烏璃(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいております。本当に面白かったので今後も応援しています。番外編も小説になったのなら是非読ませていただきたいなと思う内容でした。楽しみに待っています。頑張ってください。 (2019年11月12日 22時) (
レス) id: f27bf2df20 (このIDを非表示/違反報告)
為人(プロフ) - ありがとうございます！！！語彙力フル活動で頑張ります！！ (2019年11月11日 19時) (レス) id: 8ac863d303 (このIDを非表示/違反報告)
ましゅ3。(プロフ) - わぁぁ！！好きです！！ こういう作品大好きなんです！！応援してます！！ (2019年11月11日 17時) (レス) id: 57e27a7918 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：為人 x他1人 | 作成日時：2019年10月27日 19時
