丗ノ炎 ページ32
集中
兄はよく私にそういった
戦いで困った時、まず何をするか
まず集中し、呼吸を整えろと
『集中』
全集中の呼吸を高め、反射速度を高める
その瞬間空気が変わった
まるで煉獄の炎に焼かれるような熱い空気
宇髄「煉獄妹！！そいつらの首を同時に斬れ！
そんぐらい余裕だろ！！」
『…御意』
刀が黒く、黒く…赤黒く染まる
それはまるで怒りそのものを現すかのよう
怒り、憎しみ
憎悪を使いこなせ
『…怒りの呼吸 壱ノ型 憎悪っ！！』
壱ノ型は憎悪で鬼を硬直させることが出来る
ただし、それは自分の憎悪が相手よりも超えていなければ意味がない
しかし、今この瞬間は私の憎悪が上
堕姫「ぎゃっ」
妓夫太郎「…っ」
女の首は落ちた、しかし男の方はまだ繋がっている
たたみかけるなら、今
『弐ノ型 憤怒』
妓夫太郎「…ちっ」
高く飛び勢いをつけ、刃をふるう
弐ノ型は怒り、これは自分の怒り
そして相手の怒りが強いほど威力が増す
が、この刃は弾かれ鎌が頬をかすめた
妓夫太郎「惜しかったなあ 惜しかったなあ
でも、斬れなかったなあ」
弾かれたが、次で仕留めると意気込んだ時だった
ドクン、と心臓がとても嫌な音がした
『…え』
足に力が入らなくなり膝から崩れ落ちる
堕姫「もう勝てないわね！！頼みの綱の柱が2人とも毒にやられてちゃあね！！」
『…？2人、、まさか、宇髄さんっ？！！』
横目でチラリと顔を覗く、が
笑っていた
宇髄「はっ、余裕で勝つわボケ雑魚がァ！！
毒回ってるくらいの足枷あってトントンなんだよ
人間様を舐めんじゃねぇ！！」
宇髄さんはそういうけれど、私は今とても苦しい
忍びだから毒の耐性があるって、以前に聞いたけれどそれがどこまでかは知らない
耐性があってもきっと苦しいはずだ
しかも
怒り呼吸の使い方がまだ雑なせいで反動がある
それに加え毒にあてられている
呼吸が苦しい
そしてもう私はろくに戦えない
役に立てない
宇髄「煉獄妹、大丈夫だ 死なねぇ程度に戦え」
ぽんぽんっと頭を撫でられた
“A、大丈夫だ 気にすることはない”
笑いながら撫でてくれた兄と重なった
『…っごめん゛なざいっ』
宇髄「…はは、ぶっさいくな顔だな」
役に立てないことがこんなにも苦しいだなんて、初めて感じて学んだ
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烏璃(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいております。本当に面白かったので今後も応援しています。番外編も小説になったのなら是非読ませていただきたいなと思う内容でした。楽しみに待っています。頑張ってください。 (2019年11月12日 22時) (
レス) id: f27bf2df20 (このIDを非表示/違反報告)
為人(プロフ) - ありがとうございます！！！語彙力フル活動で頑張ります！！ (2019年11月11日 19時) (レス) id: 8ac863d303 (このIDを非表示/違反報告)
ましゅ3。(プロフ) - わぁぁ！！好きです！！ こういう作品大好きなんです！！応援してます！！ (2019年11月11日 17時) (レス) id: 57e27a7918 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：為人 x他1人 | 作成日時：2019年10月27日 19時
