検索窓
今日:3 hit、昨日:19 hit、合計:268,626 hit

廿壱ノ炎【恋】 ページ23

『「おいふぃ〜〜っ////」』



私の目の前には、美味しそうに輝くさつまいも饅頭、そしてさつまいも団子が並んでいる

それを次々と口に運び、消していく






私は饅頭、お団子ともに5つほど共に食べたが目の前にはまだまだ消えないものが沢山ある

そう、桜餅





もう視界が桜餅で染まるかと錯覚しそうになる程だ



『蜜璃ちゃん何個目?』

蜜璃「34個目よ!!ぁ、やだつい食べてしまうよね…ごめんなさいAちゃん…」






キラキラと輝いていた顔がいっきに暗くなる

蜜璃ちゃんは確かにいっぱい食べる、でも本人はかなり気にしているらしいが私にはどうともない

彼女が幸せならそれでいいと思う







昔、兄がたくさんさつまいも食べる私に
「Aは幸せそうに食べるな!」と言ってくれた

父は食べ過ぎはダメだと言ったが、兄は幸せならそれでいいと言ってくれる人だった







『私、幸せそうに食べる蜜璃ちゃんが好きだから何も気にしなくていいよ』



頬肘をつきながらにこっと私が微笑めば、蜜璃ちゃんも一瞬止まって微笑み返してくれる

彼女自身を見ていると、ありのままの彼女でいて欲しいと思う





その回想に思考がふと止まった

“兄も、ありのままの私でいて欲しかったのかな…”



そんなことが頭に浮かぶ









兄が亡くなってから、気づいて見つけたものがたくさんある

その欠片を拾う度に後悔が募る、でも
拾う度に成長している気にもなってしまうのだ







『…蜜璃ちゃん
私この髪が嫌いだったよ最初は好きだった

でも、年頃になればくせっ毛で派手でまとまらないこの髪が嫌いになった

…でも今はとても好きこの髪は兄や弟、父との唯一の共通で

炎の剣士として戦い、皆はこの髪を見る度に煉獄の炎を連想することになるから』









ぴしっとまとめていた髪も今ではおろし、軽く結っている

そして隊服を身につけ羽織を身につけれは、もう








理想の私でいられる









それを聞いていた蜜璃ちゃんの手は止まっていた
何かを考えるように


話が終われば一瞬俯いて微笑み、ばっと顔を上げた





蜜璃「ふふっ、私も好きよAちゃんの髪
…そして、良かったわ 師範の願いが叶って」



『え?』






兄の願い、という言葉が頭に残った

私の声にはっとしたように蜜璃ちゃんが口を閉ざす





でも、私が知りたいという視線に気づいたのか

蜜璃「……わかったわ、話すわね?」








蜜璃ちゃんは桜餅を1つ食べてから話し始めた

廿弐ノ炎【恋】→←廿ノ炎【恋】



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (96 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
279人がお気に入り
設定タグ:鬼滅の刃 , 煉獄杏寿郎 , 炎柱   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

烏璃(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいております。本当に面白かったので今後も応援しています。番外編も小説になったのなら是非読ませていただきたいなと思う内容でした。楽しみに待っています。頑張ってください。 (2019年11月12日 22時) (レス) id: f27bf2df20 (このIDを非表示/違反報告)
為人(プロフ) - ありがとうございます!!!語彙力フル活動で頑張ります!! (2019年11月11日 19時) (レス) id: 8ac863d303 (このIDを非表示/違反報告)
ましゅ3。(プロフ) - わぁぁ!!好きです!! こういう作品大好きなんです!!応援してます!! (2019年11月11日 17時) (レス) id: 57e27a7918 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:為人 x他1人 | 作成日時:2019年10月27日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。