殺らせてみせな？という少女は触手持ちでした4

161話 ページ28

赤羽「三村、霧島さんの位置確認できる？」

三村「中央の森で木を伝って、飛び回ってるよ。見た感じ無線で連携とって──」



三村が望遠鏡越しに霧島の動向を伺ったとき、光の反射と感じる視線を感じ取った霧島の首がぐるりと向いた

『見つけた。岡田さん烏間先生左方向、旗の右翼側だ』

三村｢……ッ！！霧島さんと目が合った｣



岡田｢あっ、あそこです！｣

磯貝｢こっちの陣形が筒抜けだと思ったら、やっぱり見てたか！！｣




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それぞれ戦力が半分を切り、そろそろ旗を取る戦略を考える頃が迫って来ていた。残るは──

青チーム
磯貝、前田、岡田、潮田、矢田、霧島 計6名

赤チーム
赤羽、寺坂、中村、速水、松村、吉田、堀部 計7名





後半戦、厄介となったのは速水さん
隙を作れば確実に射撃してくる、それに何処からでも射撃できる体感の良さが、射撃範囲を広げている

皆が固まる左翼側に到達する合間も、隙あらば射撃で私を的確に狙ってきていた


『やっほ皆、調子どう？』

磯貝「速水が厄介すぎる！！迂闊に近づけない
反対側から攻めても、寺坂たちの強固な防衛戦を突破しないと行けないうえに、結局は旗の辺りで速水の射程に入る
」


『多勢で速水さんを殺るのが、現状一番可能性があるけど、それは赤羽くんも読んでる。この隙を見て、右翼側の寺坂たちが旗を奪いにくるだろうね』

磯貝「でも、最優先で速水を殺るしかない
──どうする？霧島」

『……そうだね。皆、危ない橋ではあるけれど
私にいい案があるけど、賭けてみる？』




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『準備はいい？』

｢｢｢あぁ！！｣｣｣


『──行くよッ！！』


冷戦状態から派手に飛び出し、中央から奇襲を仕掛ける
木々を飛び回り、旗へ向かって一直線に向かっていく

予想外の私の登場に、防衛の射撃が何発が向かってくるも、空中で体を捻り突破する




速水「霧島さんがこの状況で単独で奇襲……ッ！？
どうするの、カルマッ！」


『あ、こっち向いたね。速水さん
今だよ、磯貝くん！！可能なら壊滅してッ！』

磯貝「あぁ！」




本来、赤羽くんの作戦では左翼の銃撃戦の隙に、寺坂たちが旗を奪う算段だったはず。そして、多勢残した理由はきっと、私の防衛に人数をかける為だったはず


赤羽「作戦は続行でいい。霧島さんはオレが殺るよ
霧島さんが寺坂のところ向かわない以上、足止めさえしてれば多勢でコッチが勝てる」

『──さぁ、来い。指揮官様(赤羽くん)』

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