144話 ページ11
__2度目の爆発。
白煙が晴れ、そこに脱皮に包まれたら浅野理事長がいた。
「ヌルフフフフフ、私の脱皮をお忘れですか?」
「……月に一度の技か、何故それを自分に使わなかった」
「あなた用に温存しました。私が賭けに勝てば、あなたは間違いなく自爆を選ぶでしょうから」
なぜ、自分の行動を断言出来るのか。
その問いに、殺せんせーは
「似たもの同士だからです」と、答えた。
『……同類、か』
入学を決めた時、E組を知った。
もちろん学校のこと、浅野理事長のことを調べた。
だが、脅されたあの後、私はさらに下調べをした。
この場所は、塾として活用されていたこと
底には、優秀な教育者がいたということ
__そして、小さな塾は時を経て、学園となったこと
浅野理事長が、ギャンブル中毒者に金を与えていたのを見て、その男の過去を調べた。
浅野理事長の経営していた塾の生徒
その一人が、部活内イジメで亡くなっていた。
__その生徒の部活の先輩が、その男のだった。
浅野理事長が求める“圧倒的な強さ”
それは、生徒を失った果てに、求めた理想だった。
自分が教え導いた生徒が、送り出した結果亡くなった
__間違っていたのでは?
そう考えずには居られなかっただろう
「テストの間に、昔のあなたの塾の生徒に聞いてきました。あなたの教師像や、起こったことも
私が求めた教育の理想は、十数年前のあなたの教育とソックリでした。私があなたと違って恵まれていたのは、このE組があったことです」
まとまった人数が揃っているから
同じ境遇を共有しているから、
試練にも団結して耐えられる
一人で抱え込まず相談出来る
「そして、理事長。このE組を作り出したのは他でもないあなたなのですよ。結局、あなたは昔描いた理想の教育を無意識に続けていたんです」
「……私の教育は常に正しい。ここ10年あまりで強い生徒を数多く排出してきた。ですがあなたも今、私のシステムを認めた訳ですし、温情をもってこのE組は存続させることにします」
「相変わらず素直に負けを認めませんねぇ」
「それと……偶には、私も殺りに来ていいですかね?」
「もちろんです!好敵手にはナイフが似合う」
・
・
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こうして、E組は存続となった。
浅野理事長が去った後、殺せんせーは弱点を教えてくれた。全員で抑え込めば、殺せんせーの動きを止められるらしい。
「容量はあの、ヌタウナギを掴む感覚です」
__絶対無理
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為人(プロフ) - いゆんよさん» ありがとうございます!頑張ります!! (2022年7月27日 23時) (レス) @page23 id: 8ac863d303 (このIDを非表示/違反報告)
いゆんよ(プロフ) - 投稿見ました!Twitterフォローさせていただきました。これからも頑張ってください。完結も楽しみです。 (2022年7月27日 23時) (レス) @page24 id: da21190636 (このIDを非表示/違反報告)
為人(プロフ) - いゆんよさん» はわわ!ありがとうございます!いつも長らくお待たせしてしまい申し訳ないです!!夢主ちゃん、私も大好きなんです!☺︎投稿にいつも間が空いてしまっているのですが、これからも読んでくださると嬉しいです! (2022年7月20日 23時) (レス) id: 8ac863d303 (このIDを非表示/違反報告)
いゆんよ(プロフ) - コメント失礼します、とても面白い作品で大好きです。続きが出るのをワクワクしながら待ってます!見てるとあ、夢主ちゃぁん!カッコいい!!ってずっとなっていますwこれからも頑張ってください! (2022年7月20日 23時) (レス) @page23 id: da21190636 (このIDを非表示/違反報告)
為人(プロフ) - あさん» ありがとうございます。名前はミスでした……すみません(泣)。あってはいけないミスでした、、教えてくださりありがとうございます(土下座) (2021年11月7日 11時) (レス) id: 8ac863d303 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:為人 x他2人 | 作成日時:2021年3月5日 21時