18話 ページ19
『来年から、俺はライバル校リヤルソードアカデミーの転入試験を受けこの学校を去るつもりだ
…元々、俺のユニーク魔法は目に付けられているし学力も劣っていないつもりだから、多分転入できるさ』
この学校にいる限り、俺はお前に囚われ続ける
もっと早くからするべきだった。
だが、それが出来なかったのは心の弱さゆえだろう
「何で急に…転入なんて……
せっかく、お前に会えたのにっ……見つけたのに…」
『元従者として懸命な判断だと認識している』
実際、主を守れなかった真面目な従者なら自害を選択してもおかしくない。俺はできなかったが
矛盾した気持ちが混ざっている
もう一度隣に立ちたい気持ちと、穢れた身で隣に立つなど笑止千万だと思う自分がいる
＿＿俺だって、お前といたいさ…カリム
「別にいいんだ！お前が裏切ってなくても、そうだとしても…俺が一緒にいて欲しいだけなんだよ
父ちゃん達だって俺が説得するからさ……なぁ…」
今にも泣き出しそうな、カリムが目の前にいる
昔からずっと俺よりずっと背が高いのに、カリムもジャミルも時々背中や姿が小さく見える
『もう、いいんだ…カリム』
そう呟き。
視覚魔法を使って、姿を消して逃げた
･
･
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校舎の屋根の上に一匹、コブラが空を眺めている
それれ人影が差し掛かった
「せっかく真実を話せる機会だったのに、いいのか？
…まぁ、陥れた本人が言うのもあれだがな」
コブラは身をうねらせると、次の瞬間白煙に包まれる
それが去ると、茶髪の紙が風になびいていた
『良く分かったな、俺だって』
「砂漠の魔術師はコブラに変身できた。それはスカラビアでの常識知識のうち一つ
だからこそ、それができる者がいれば噂にもなるさ｣
箒を傍に立てかけ、ジャミルは俺の傍に座った
態々探しに来たんだろう
『なあ、ジャミル』
俺が呼びかけると視線がこちらへと向く
よく思えばこうやって二人で、時々話をしたのも少なくなかったな…と思い出に浸る
『お前さ、最初に出会った時“わざと喧嘩売ったろ”
……色々考えたけどさ、お前も歴史ある家系なわけだし仕方ない部分もあったんだろ、って思ってるから』
「……恨んでないのか」
『恨んでるし、怒ってる
…だけど、お前とは従者仲間だったじゃん？』
結局、俺は…
人を恨むに恨みきれない人間で
諦めるに諦めきれない人間で
騙すにも騙しきれない人間なんだ
＿＿中途半端な人間なんだ
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為人(プロフ) - サイコパス人間さん» ありがとうございます！頑張りますね！ (2020年8月17日 0時) (
レス) id: 8ac863d303 (このIDを非表示/違反報告)
サイコパス人間 - 頑張ってください！！これからも頑張ってください！ (2020年8月16日 23時) (レス) id: a7568b633b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：為人 x他2人 | 作成日時：2020年7月12日 2時
