〔ＷＴ〕真偽の射手 (ページ44)

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コラボネタ２ページ44

『忍者』とは『忍ぶ者』と書く。なのに加瀬を連れてきた１１人から何処へ連れて行くのかと聞くと彼らの通う学園だと連れてこられた門の所で開いた口が塞がらない状態になった

「……(絶句)」

何故なら門の所には『忍術学園』と表札があるのだ。忍ぶ気０である。忍術学園に入る際のおなじみのこともやりつつ中へ入っていた

静かな学園内だ。しかし、ちらほらと加瀬を見てくる視線を感じる。ここに来るまでにおおよそ内容は聞いたし、残りは周りの様子からわかった

とんでもない所に来てしまった。それだけはわかった。大抵のことで動揺はしない。何故か加瀬を取り合う二宮と加古とか、勝負したがりの太刀川に迫られたりとかとかとか…でなければ……

「学園長、天女様をお連れしました」

「入りなさい」

そうこうしていると辿り着いたこの学園の最高責任者の下。サラサラヘアーの少年が襖を開け、その中に入っていく

「失礼します」

トリオン体の靴を脱いで、庵に入り、白髪の老人が１人座っているが、その庵に老人以外、１１人の少年達でもない気配を察知する

「５、６年生達は後ろに座りなさい」

老人の言葉に頷いた少年達は、加瀬を囲うように後ろに座る

「天女様、よくぞ参られた。儂はこの学園の学園長の大川と言う。さあ、こちらに座りなされ」

「あの…俺、男です」

老人からの言葉にあ～……と何とも言えない表情になりつつ勘違いしているだろう彼らに男であることを伝える

老人は片目を見開いて驚いたが直ぐにそうでしたかと頭を下げようとしたのを止める。何せそういうことには慣れているから

「お…私は加瀬と申します。多少の作法は身につけてありますが、礼儀作法については目を瞑っていただければと思います」

流石にこんな『和』の場所の礼儀作法なんて習いはしない。加瀬は自身のできる範囲の最大限の作法で対応する。天井、床下、庵の周り、そして少年達の気配が揺れる

「頭を下げた……！？」

……頭を下げるような人間に見えなかったのだろうか。その他にも言っているが、１番加瀬に聞こえたショックな一言はこれだ

「それでは、貴方様の事をお聞かせ願いたい。貴方は令和から来られたのでしょうか？」

学園長の言葉に首を傾げる

「令和？失礼ですが、それは年号でしょうか？お…私のいたのは平成という年号で、その時代から来ました」

危うく俺と言いかけて直ぐに訂正した加瀬は言い直し、聞き返すのだったー……