前々々々々々々々々回のネタ続き(裏の話) ページ39
エースもだが、加瀬を検査したマルコは頭を抱えた。何せ検査結果の数値が頗る悪い
詳しくは知らなかったが迅達から加瀬の怪我をした経緯についてとその時の結果について知る限り教えてもらっていたが、思っていた以上に悪い上にかなり早く退院したと聞く。本来ならまだ入院している筈だろう
彼をみていた医者も頭を抱えたに違いない。マルコは医務室脱走したエースの捕獲と迅達を探して加瀬の検査結果を伝えるために船内を歩いていた
船内では見つからず甲板に出て人気が無い場所を探してみるとサッチにイゾウ、ハルタにビスタが固まっていた
「お前ら何してんだよぃ」
4人に声をかけると彼等は大袈裟に驚きしーっ!しーっ!とマルコに静かにするように指示する
あ?と彼等の行動に訝しんでいるとイゾウがあれだよとキセルで指し示した方向を見るとそこに探していた2人がいた
「なぁ…………どうして1人で解決しようとしたんだ?」
エースが加瀬に聞く。迅達から聞いた。彼らの属する組織を否定する『アンチボーダー』から属する『ボーダー』を守る為に重症を負ったことを聞いているのだとわかった
「俺の大切な場所だからだ。俺の親は超放任主義でな。ガキの頃の俺の記憶はずっと1人で過ごしていた記憶しかない。気付けば親はいなくなってた。悲観したことはない。いなものだろうって思っていたからな
そこからまあ、ボーダー関係者に拾われてな。昔のボーダーも知っている。俺が入隊したのは正式にボーダーが世間に知られてからだ。世間に知られる前も、知られた後も俺にとって大切な場所だ。だから、何が何でも守りたい
ただ、それだけだ」
加瀬の親がどういう親だったのかを含め話すその内容は重いものだ
「とんでもない親だろ?俺は“親“だと言っても“親“だと思ったことはないな。俺を生んでいたこと忘れてんじゃないか?そういう連中だし」
とんでもない親の話を何も感じてないように言う。そんなカラリと言うような内容じゃない
「ボーダーは“あたたかい“場所だ。俺が知らなかったことを教えてくれた大切な場所なんだ
それだけで俺にとって命を賭ける理由になる」
心底大切なのだとわかる。俺達にとってのこの海賊団のように。エースをその場に残し加瀬がこちらに来る
「どうされたんですか」
「あんまり長時間外にいるなよい」
やって来た加瀬にずっと聞いていたとバレていそうだがマルコは何食わぬ顔で言うのだったー……
74人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:クーシー | 作成日時:2022年5月25日 21時