前々々々々々々々々回のネタ続き ページ38
海を渡る船の生活にも慣れてしまった。そして、加瀬にとって、任務もないため久しぶりの生身だ
まぁ、迅達の暴露(詳しく)により安静にしてろ!と船医を兼任しているマルコを含めた全員から怒られたから生身で過ごしているのだが……
「起きてて大丈夫なのか!?」
迅達と一緒に借りている部屋から出て人が少ない場所で海を見ているとギョッとした声が聞こえ振り向くと治療されていたが、重症だったエースがいた
「あぁ、俺はだいぶ良くなってきているしな。俺よりもお前の方がよっぽどだと思うが……」
聞かれたことに加瀬は頷き答えるとエースの方が重症だと返す
「うっ!いや、まぁ……」
言葉を詰まらせながら隣にやって来たエースは欄干に凭れ掛かり無言になる
何しに来たのだろうと思いつつ加瀬はまた海を見ている
「なぁ…………どうして1人で解決しようとしたんだ?」
暫く沈黙が続き、その沈黙をエースが加瀬に訊ねる声で破られた
「うん?あぁアンチボーダーの件か………俺の大切な場所だからだ
俺の親は超放任主義でな。ガキの頃の俺の記憶はずっと1人で過ごしていた記憶しかない
気付けば親はいなくなってた。悲観したことはないそんなものだろうって思っていたからな
そこからまあ、ボーダー関係者に拾われてな。昔のボーダーも知っている。俺が入隊したのは正式にボーダーが世間に知られてからだ
世間に知られる前も、知られた後も俺にとって大切な場所だ。だから、何が何でも守りたい
ただ、それだけだ」
エースの聞かれたことに最初はわからなかったが、直ぐに理解した加瀬は話した
加瀬の親がどういう親だったのかを含めて、思っていることを、理由を
エースは親の話になのかわからないが驚いたように固まっている
「とんでもない親だろ?俺は“親“だと言っても“親“だと思ったことはないな。俺を生んでいたこと忘れてんじゃないか?そういう連中だし」
更にとんでもない親の話にエースはケロリと言うような内容じゃないと言いたい。本当に
「ボーダーは“あたたかい“場所だ。俺が知らなかったことを教えてくれた大切な場所なんだ
それだけで俺にとって命を賭ける理由になる」
とても大切だとわかる表情をしながら加瀬が言う
「お前の求める答えかどうかわからないけどな」
次の瞬間には困ったように笑って言う。もう少し話をしていれば何か俺も掴めるかもしれない
そうエースは思い加瀬に声をかけるのだったー……
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作者名:クーシー | 作成日時:2022年5月25日 21時