〔ＷＴ〕真偽の射手 (ページ29)

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前回のネタの続き（ご自由にお使いください）ページ29

あらすじ……

【防衛任務中、気付けば海】であった

「いや、何でだ……」

迅「大丈夫だって。悪い方向にいかないよ、おれ達は」

思い返せば加瀬は何故だと言うことを繰り返す。迅はあげせんを食べながら加瀬に言う

「(“おれ達は”ね……)」

今加瀬達がいるのはやって来た巨大な船の上だ。その船の甲板に欄干寄り掛かり、海を見ながら迅の言う言葉に目を細める

「ジン！カセ！」

自身達の名を呼ばれ声がした方向へ２人が振り向くとそこにはテンガロンハットを被った同い年程のそばかすの青年が駆け寄ってくるのが見える

その姿に彼らと会った時を思い出す。巨大な船が近付いてくるのが見える中、迅は隠れもせずジッとその船を見続ける

当然、相手も２人のことを視認している可能性が非常高いが、隠れもせずでいいのかと加瀬は考える

巨大な船から何か小さい船？が勢いよく２人の下へとやって来る

「食料調達！」

一人用の船？から頭にいくつものタンコブを携えやって来て、加瀬と迅には目もくれず死活問題だと言わんばかりの必死な表情(実際死活問題だったらしいが……)で森へと消えていった

そんな彼を迅は追うと言うので追いかけていくが既に彼の姿はなく、ある程度進んだ所で迅はここで待つよと言うので待っていると狼に大蛇が何体もやって来る

迅に言われた通り全て倒しきった所で青年がやって来た。さっきのと言う前に彼は加瀬達が倒した食料を譲ってほしいと頭を下げてくる

加瀬は彼が狩りを失敗するのが視え、この動物達を交渉の材料にするつもりなのだと理解する

その後は加瀬の予想通り動物達を交渉材料として船に乗せてもらい船では手伝えることは手伝いながら一週間が過ぎたのだ

「どうした？」

この場所が異世界、近界でも無いことは既に気付いている。出会った時のことを思い出しつつ考えていると青年－エースと名乗った彼が加瀬の顔を覗き込む

身長差がほぼほぼ無いのにも関わらず時々弟を心配する兄のような(実際弟がいると知ったのはそれから少し後)行動に驚いてしまう

首を振り少し離れながら言う加瀬に迅は人とまだ取りたがる彼だが

「嘘つけ！何かあったんだろ！」

ズイッと踏み込むエースに迅は感謝している。自分達と近い引き込み方で加瀬を連れ込んでくれるからだ

加瀬のフォローをしつつ迅は彼が遠くない未来、気兼ねなく輪に加われるようになるだろうと思うのだったー……